Interviewインタビュー

苦痛のない内視鏡検査をすべての人に--「名古屋むらもと内視鏡クリニック 栄院」院長 村元 喬 先生が目指す、地域に根差したクリニックとは?

名古屋むらもと内視鏡クリニック 栄院

院長 村元 喬

愛知県名古屋市中区新栄に2023年に開院された「名古屋むらもと内視鏡クリニック 栄院」は、胃カメラ(上部消化管内視鏡検査)と大腸カメラ(下部消化管内視鏡検査)に特化したクリニックです。 院長の村元 喬先生は、大学病院やがん研究センター、NTT東日本関東病院といった国内有数の高度医療機関で長年にわたり、内視鏡検査や治療の最前線に立ってこられました。その豊富な経験と高い技術力、そして最新鋭の設備を備えることで、「苦痛なく、安心して受けられる内視鏡検査」を提供されています。 先生が開業に至った経緯や、診療にかける想い、そして今後の展望について、詳しくお話を伺いました。

苦痛なく安心できる内視鏡検査で地域医療に貢献–「名古屋むらもと内視鏡クリニック 栄院」院長 村元 喬 先生インタビュー

医師を志した原点と内視鏡医療への強い想い

さっそくですが、医師を目指されたきっかけについてお聞かせください。

父も祖父も医師という家庭で育ったことから、医療の現場は幼い頃からとても身近なものでした。特に父が患者さんと向き合いながら懸命に働く姿を見て、「人の命を支える仕事ってすごいな」と感じていたのを覚えています。その思いが次第に自分の中で大きくなり、気づけば自分も医師を志すようになりました。

消化器内科という専門分野を選ばれた理由は何でしょうか?

医学部の実習で内視鏡の検査や治療に触れたことがきっかけです。内視鏡は、病気を早期に発見し、その場で治療まで行うことができる、とても魅力的な分野だと感じました。実際に、早期発見・早期治療ができれば患者さんの負担も軽くなり、その後の生活にも大きく影響します。そうした点に強く惹かれ、「自分もこの分野で力を発揮したい」と思い、消化器内科を選びました。

専門施設でのご経験を経て、開業という道を選ばれたのはなぜでしょうか?

長年、内視鏡治療を専門に続ける中で、大腸がんなどで亡くなる方が増えている現状や、「もっと早く検査を受けていれば」という症例を多く見てきました。胃カメラや大腸カメラには「苦しい」「つらい」といったネガティブなイメージがあり、検査を受けていない方が多いのが現状です。私自身が持つ技術を活かし、苦痛の少ない検査を広く提供することで、がんの早期発見・早期治療に貢献したいという思いから開業に至りました。

患者満足度を追求したクリニックの特色と工夫

「名古屋むらもと内視鏡クリニック 栄院」では、どのような点で差別化を図っているのでしょうか?

当院は内視鏡専門のため、まず患者さんに「どれだけ苦痛なく、安心して検査を受けてもらえるか」という点が重要だと考えています。積極的に鎮静剤を使用し、楽に検査を受けられる環境を整えています。また、私自身が長年、国内の先進的な施設で内視鏡診療に携わってきた経験と、最新の検査設備を導入することで、総合病院と遜色のない、質の高い内視鏡検査をクリニックで提供できるようにしています。

クリニックの立地は、診療においてどのようなメリットをもたらしていますか?

公共交通機関でアクセスしやすいよう、駅に近い立地を選びました。鎮静剤を使用して楽に検査を受けていただく場合、当日の車の運転はできませんので、利便性は重要です。また、名古屋の中心部ということもあり、遠方からもアクセスしやすく、幅広い地域の方に検査を受けていただけるよう配慮しています。

院内の内装や空間作りで特にこだわられた点はありますか?

病院に対して緊張される方が多いので、いかに患者さんがリラックスできるか、そして清潔感があるかを大切にしています。白を基調とした落ち着ける空間にし、内装にも工夫を凝らしました。都会のクリニックでは珍しい、ホテルライクな空間で、リラックスして検査を受けていただけるように配慮しています。また、検査後にゆっくりと休める空間も確保しています。

チーム医療を支えるスタッフへの想いと教育

クリニックの運営において、スタッフの採用や教育で特に重視されている点はありますか?

技術的なことはもちろん大切ですが、それ以上に患者さんへの接し方が非常に重要だと考えています。医師やスタッフの対応一つで、患者さんが病院に対してネガティブな印象を持ってしまうことがあるからです。当院では、スタッフ全体で「不安にさせない」「安心して検査を受けてもらえる」ということを意識し、言葉遣いや態度といった「接遇」の部分に特に気を配っています。

患者さんからの高い評価(口コミ)は、どのように生まれているとお考えですか?

私個人だけでなく、看護師や事務員といったスタッフが同じ意識で患者さんに接していることが大きいと思います。診察以外の時間にスタッフが接する態度も、患者さんの評価に繋がります。患者さんからも「看護師さんが優しかった」といった声を多くいただいており、クリニック全体で苦痛なく、安心して検査を受けてもらうということを統一して実現できているからだと思います。

開院されてから現在までで、最も嬉しかったエピソードは何でしょうか?

以前は検査が苦痛で「二度と受けたくない」と思っていた患者さんが、当院で検査を受けて「これなら非常に楽だった」「次もここで受けたい」と言ってくださるときは、本当に嬉しく思います。定期的に検査を受けてもらうことが、がんの早期発見には不可欠です。次も受けたいと思える環境を作ることは非常に大切だと考えているので、この言葉をいただけるときにやりがいを感じます。

地域医療への貢献と未来のビジョン

開業医として、今後のクリニックの展望についてお聞かせください。

「あのクリニックに行けば、安心して検査ができる」「安心して治療ができる」と言ってもらえるようなクリニックを目指したいです。そうすることで、地域のがんで苦しむ人を少しでも減らすことができれば、医師として非常にやっててよかったと感じるでしょう。

今後、分院の展開やクリニックの拡張は視野に入っていますか?

検査を受けたいという方がさらに増え、現在のキャパシティが足りなくなるようであれば、分院の展開やクリニックの拡張も視野に入れざるを得ないと考えています。より多くの患者さんに検査を受けていただける環境を整え、検査の機会を増やすという方向で考えていきたいです。

これから開業を目指す先生方へのメッセージをお願いします。

今、患者さんはインターネットなどで情報を調べられる時代です。開業にあたっては、一般内科だけでなく、どれだけ専門性を打ち出していくかということが必要だと考えます。私のように内視鏡という分野でも良いですし、循環器や呼吸器といった分野でも、自分の専門性を明確にすることが重要です。また、患者さんに「また来たい」と思ってもらえるような、満足度の高い診療を提供し続けることが非常に大切だと思います。

Profile

院長 村元 喬

名古屋むらもと内視鏡クリニック 栄院の院長、村元 喬先生は2003年に昭和大学医学部を卒業後、昭和大学病院 第2内科にて医師としてのキャリアをスタート。その後、2010年に国立がん研究センター東病院、2012年に昭和大学病院 消化器内科 助教を経験。2014年には新百合ケ丘総合病院 消化器内科 医長、2015年からはNTT東日本関東病院 消化器内科、2021年にはNTT東日本関東病院 消化管内科 医長を務められ、長きにわたり国内有数の高度医療機関で消化器内視鏡診療の第一線で活躍されました。2023年、故郷である名古屋の地に「名古屋むらもと内視鏡クリニック 栄院」を開院。「苦痛のない内視鏡検査を広く普及させ、がんの早期発見・早期治療に貢献したい」という強い想いのもと、日々診療にあたられています。特に内視鏡検査においては鎮静剤を積極的に使用し、患者さんが安心して検査を受けられる環境作りに尽力されています。

会社情報

医院名

名古屋むらもと内視鏡クリニック 栄院

設立

2023年