こころに寄り添い続ける医療を–こころサポートクリニック 平山 貴敏 院長インタビュー
2025.10.29
形成外科医としての確かな土台と、美への追求が生んだ理想の医療
LIVIN CLINIC
院長 新行内 芳明
美容医療を通して、人生をより前向きに、美しく生きるためのサポートを届けるLIVIN CLINIC(リヴィンクリニック)。2025年に開院したばかりですが、その確かな技術と医療への真摯な姿勢が、患者様からの厚い信頼を集めています。今回は、形成外科医として長年経験を積み、美容外科医として独立を果たした新行内 芳明(しんぎょううち よしあき)院長に、医師を志したきっかけから、独立後の奮闘、そしてクリニックに込められた熱い想いまで、じっくりとお話を伺いました。
—さっそくですが、医師を目指されたきっかけや、形成外科を選ばれた理由についてお聞かせください。
私の両親が歯科医で、その働く姿を見て育ったことが、医療の道に進む大きなきっかけとなりました。人々の役に立てる医療分野へ進みたいという気持ちが自然と芽生え、歯科よりも全身を診られる医師を志すことにしました。その中でも、困っている人や病気で悩んでいる人を救いたいという気持ちが一番にあり、医師になってからは順天堂大学の形成外科に入局し、約8年間勤務しました。
—形成外科の中でも、特に新行内先生が興味を持たれたり、やりがいを感じられたりした分野は何だったのでしょうか?
特に私は顔面の手術に一番興味がありました。顔面の外傷や先天性の症例、そして美容外科など、幅広い手術に携わる中で、顔面の外傷を治したり、手術で変えたりしていくことに集中しました。その技術の最も面白く、専門性の高い領域が美容外科だと感じたのです。
—形成外科でのキャリアを継続する道もある中で、美容外科への転身を決意されたのはなぜでしょうか?
形成外科医として専門医や医学博士を取得すると、その分野の中でさらに専門性の高い領域を追求していく道に進みます。私にとってそれが「顔面手術」、特に美容医療の分野でした。形成外科でのキャリアを活かしつつ、個人としてよりその道を探求したいと考えたのです。元々、個人的にも美に対する興味が強く、「かっこよくなりたい」「美しくなりたい」という気持ちを、外科医として医療の分野でアプローチできれば良いと考えました。
—大学病院の勤務医から、ご自身のクリニックを開院されたきっかけを教えてください。
美容医療は、保険診療の医師とは違い、大学に残るという選択肢が基本的にはありません。そのため、どこかの美容クリニックで働くか、最終的には開業するというのが、美容医療の「王道」となります。私は、これまで培ってきた形成外科の確かな技術をベースに、美容クリニックで美容外科、美容皮膚科、美容内科といった幅広い知識と技術を約5年間かけて習得しました。この5年間で、美容外科医としての自分自身の診療スタイルが定まったと感じ、「自分がやりたい医療」を実現するために、LIVIN CLINICとして独立・開業することを決意いたしました。
—クリニック名である「LIVIN CLINIC」には、どのような想いが込められているのでしょうか?
当院の名前であるLIVIN CLINICは、「LIVING(生きる、人生)」から名付けました。美容医療は、病気の治療ではないかもしれませんが、患者様の人生の質(QOL)を高め、抱えている悩みを解決し、前向きに生きることを可能にする素晴らしい医療だと信じています。そこで、「LIVING MY BEAUTIFUL LIFE(私の美しい人生を生きる)」を経営理念に掲げ、当院での施術を通して、患者様お一人おひとりが輝かしい人生を送っていただきたいという想いを込めました。
—医療を提供する上で、新行内院長が常に意識し、譲れないと考えているポリシーについてお聞かせください。
一番は、美容医療といえど、医療であるという大前提を忘れないことです。そのため、安全性や、できる限りリスクの少ない選択肢を選ぶことを最優先しています。また、患者様に不必要な施術を提案しない、そして医療従事者として、常に誠実に、正直に対応することも大切にしています。売上を上げることも必要ですが、それよりも大切なところをしっかりと保つことを意識しています。
—開業されてまだ日が浅い中、勤務医時代と比べて最も大変なこと、苦労されていることは何でしょうか?
これまで勤務医として働いていた頃は、目の前の医療のことだけを考えていればよかったのですが、開業してからは、当然ながら経営やマネジメント、スタッフの管理など、初めて直面する課題が多く、苦労しています。特に、今だけではなく、1年後、2年後を見据えた行動や戦略が求められるようになったことは、大きな挑戦だと感じています。プレーヤーとしてではなく、経営者として、様々なことを自分で決断し実行していかなければならない状態です。
—新行内院長の専門分野は何でしょうか?また、どのような瞬間に最も嬉しさや幸せを感じられますか?
専門は美容外科で、特に鼻の手術と目元の整形を得意としています。形成外科出身ですので、技術的に難しい高難度の手術も多く行っています。そして、やはり患者様が喜んでくださる時が一番のやりがいです。術後の検診で「やってよかった」「先生を選んでよかった」と言っていただく時が最高の瞬間です。
—LIVIN CLINICの2~3年後のビジョン、目指す姿についてお聞かせいただけますでしょうか?
当院の目標は、私の専門領域である美容外科、特に鼻の手術といった分野において、「日本でトップ5」に名を連ねるクリニックになることです。これは、売上だけでなく、患者様からの満足度や業界内の評価など、多角的な視点から見たランクインを目指しています。そして、分院展開で数を増やすよりも、質を高めていくことに集中し、私自身が成長することで、スタッフ全員も上がっていくようなクリニックにしたいと考えています。
—美容外科医として活躍するために、事前に身につけておくべきことや、やっておくべきことはありますか?
やはり医師としての確かな土台です。美容外科を志すのであれば、形成外科や皮膚科など、まずは医療のベースとなる専門領域でしっかりと知識と技術を身につけ、医師として自立できるようになってから美容医療の道に進むべきだと考えます。私も形成外科での10年間の経験が今の土台となっています。
—今後の美容医療業界で、勝ち残っていくために最も必要な要素は何だとお考えですか?
今後は、地道な努力と新しい技術への対応、両方が必要になると思います。当然ながら、技術を磨き、日々の診療に全力を尽くすことは大前提です。それに加えて、SNSでの発信や、今後発展していくであろうAIなどの新しい技術にも、当然ながら対応していかなければなりません。すべてを両立させることは簡単ではありませんが、その姿勢こそが、これからの時代を生き抜く道だと思います。
—最後に、これから開業を目指す後輩医師の方々へ、メッセージやアドバイスをお願いいたします。
美容医療で開業を目指すのであれば、SNSでの発信力ももちろん重要ですが、今後はそれだけでは他との差別化が難しくなってきます。これからは、やはり「地道に、着実に」技術と評価を積み上げていく時代にまた戻るのではないかと感じています。焦らず、一歩一歩、患者様に誠実に対応し、技術を磨いて評判を上げていく。結局のところ、これに勝るものはありません。
Profile
院長 新行内 芳明
LIVIN CLINIC 院長 新行内 芳明(しんぎょううち よしあき)先生は、長年の形成外科医としての経験に裏打ちされた、確かな技術を持つ美容外科医です。2011年に順天堂大学医学部を卒業後、2013年より順天堂大学医学部附属浦安病院 形成外科・美容外科にて勤務をスタート。その後、順天堂大学医学部附属順天堂医院 形成外科、戸田中央総合病院 形成外科 部長、順天堂医院 形成外科 助教 医局長を歴任し、重度の外傷から疾患まで幅広い症例に対応されました。2020年からは美容外科へ本格的に転身し、プリモ麻布十番クリニック、BIANCAクリニックでの研鑽を経て、2023年にはBIANCAクリニック銀座院長に就任。そして2025年、ご自身の理想とする医療を追求するため、LIVIN CLINICを開院されました。「美容外科医である前に、一人の医師として誠実に向き合う」という信念のもと、患者様一人ひとりの人生を豊かにするサポートを提供されています。