Interviewインタビュー

こまい腎・泌尿器科クリニック院長に聞く、高度専門治療とクリニック経営の両立

こまい腎・泌尿器科クリニック

院長 駒井 資弘

泌尿器科医として、大学病院や国立がんセンターの最前線で難症例や手術実績を積み上げてきた駒井 資弘 先生。令和2年、大阪市天王寺区に『こまい腎・泌尿器科クリニック』を開院されました。一見すると順風満帆なキャリアですが、その裏には「日本の泌尿器医療に入院の壁をなくしたい」という強い情熱と、経営者としてスタッフ一人ひとりに向き合う誠実な姿勢があります。本インタビューでは、駒井先生がなぜ「日帰り手術」という形態にこだわったのか、そして勤務医時代とは異なる「開業医としてのやりがいと苦悩」など幅広く伺いました。

地域に根差し、常に最先端を追求する専門外来の挑戦–こまい腎・泌尿器科クリニック 駒井 資弘 院長インタビュー

医師としての原点と専門科の選択

さっそくですが、先生が医師を志したきっかけから教えていただけますか?

一番大きな影響は、やはり医師であった父親の背中を見て育ったことです。父が患者さんから感謝されている場面を間近にする機会があり、「人のためになる仕事はいいな」と自然に感じるようになりました。

学生時代は野球に没頭されていたそうですね。

はい、実はプロ野球選手を目指していた時期もありました(笑)。ですが、将来を真剣に考えたときに、やはり父のように医療の道へ進みたいという思いが強まり、医学部を目指すことにしました。

泌尿器科を専門に選ばれた理由はどのような点にありますか?

泌尿器科は、初診の診断から手術、その後の経過観察まで、一貫して一人の患者さんと深く関われる点が非常に魅力的でした。自分の手で治療を完結させ、その後の経過まで責任を持って診られることに、外科医としてのやりがいを感じたのです。

「日帰り手術」特化型クリニックへの挑戦

勤務医としてキャリアを積まれる中で、なぜ「開業」という道を選ばれたのでしょうか?

勤務医時代は手術がメインでしたが、日本では手術となるとどうしても入院が必要になります。一方で海外では「日帰り手術」が普及しており、日本でも入院の壁を取り払い、外来の延長線上で質の高い手術を提供したいと考えたのが大きな動機です。

実際に注力されている治療内容について教えてください。

前立腺肥大症や過活動膀胱に対する低侵襲な治療ですね。最新のレーザー治療器などを導入し、本来なら入院が必要な症例でも安全に日帰りで実施できる体制を整えています。また、磁気治療やレーザーを用いた女性泌尿器科の分野にも注力しています。

開業地として天王寺を選ばれた理由は何ですか?

祖父母が住んでいた場所で、馴染み深い土地だからです。天王寺区は非常に良い場所だという認識がありましたし、この地で自分の医療を還元したいと考えました。

経営者としての視点と組織づくり

開業にあたり、資金面や集患での苦労はありましたか?

借入金などのプレッシャーは確かにありました。集患については、当初はリスティング広告やウェブメディアを活用しましたが、最終的には地域での口コミが一番大きな力になると実感しています。

スタッフ教育や組織づくりで意識されていることはありますか?

クリニックは私一人では成り立ちません。非常勤スタッフも含め、患者さんの不安に寄り添う「接遇」を何より大切にしています。スタッフの生活環境の変化による離職や再採用など、チームを維持していく難しさは経営者になって初めて痛感した部分でもあります。

医療DXやシステム導入についてはどのようにお考えですか?

電子カルテの導入は必須だと感じています。私自身、まだDXを完璧に使いこなせているわけではありませんが、業務の効率化と患者さんの利便性向上には不可欠な要素だと考えています。

開業を目指す先生方へのアドバイス

勤務医時代と現在を比較して、心境の変化はありますか?

勤務医時代は技術向上や知識習得がメインでしたが、今は経営や労務管理を含めた「責任」の重さが格段に違います。ただ、プライベートでは家族と過ごす時間が増え、精神的なリフレッシュもできるようになりました。

最後に、これから開業を志す先生方へメッセージをお願いします。

開業には確かにリスクがありますが、その分、自分のやりたい医療を形にできる自由と裁量があります。診療スタイルからスタッフの採用まで、すべてを自分の意思で決定できることは、勤務医時代には味わえなかった大きなやりがいです。理想とする医療の形がある先生は、ぜひ一歩踏み出してほしいと思います。

Profile

院長 駒井 資弘

平成12年に関西医科大学を卒業後、同大学の泌尿器科学教室に入局。済生会泉尾病院、関西医科大学附属香里病院での勤務を経て、国立がんセンター中央病院ではレジデント・チーフレジデントとして泌尿器がん治療の研鑽を積まれました。 その後、関西医科大学附属病院の助教や講師を歴任し、平成28年には医学会賞優秀賞を受賞。令和2年に『こまい腎・泌尿器科クリニック』を開院し、現在は高度な専門性を活かした日帰り手術や低侵襲治療を実践されています。

会社情報

医院名

こまい腎・泌尿器科クリニック

設立

2020年