Interviewインタビュー

赤ちゃんからご高齢の方まで、“聞こえ”と“安心”を支える地域の耳鼻咽喉科

渋谷神泉耳鼻咽喉科クリニック

院長 藤田 紘子

渋谷区・神泉駅近くにある「渋谷神泉耳鼻咽喉科クリニック」。 耳・鼻・のど・首の幅広い症状に対応し、特に補聴器外来に力を入れる女性院長・藤田紘子先生は、赤ちゃんから働き盛りの世代、ご高齢の方まで、多くの患者さんに寄り添う診療を続けています。 今回は、医師を志したきっかけから開業の想い、地域医療へのこだわり、そして開業医ならではのやりがいまで、藤田先生にじっくりお話を伺いました。

「来てよかった」と言われる耳鼻科に――地域医療への想い

医師を志したきっかけと開業までの歩み

まずは、医師を志すことになったきっかけを教えていただけますでしょうか?

小さい頃から生物が好きで、理系科目が得意だったんです。母方に医師もいたので、自然と医療の道も意識していましたね。最初は獣医も考えていましたが、両親と相談して医学部を目指すことにしました。 高校2年生くらいから迷いながら受験勉強をしていましたが、最初は志望校に入れず浪人しました。その浪人中に「やっぱり医学部に行こう」と本格的に決めて、慶應義塾大学の医学部に進学しました。

開業することになったきっかけや経緯について教えていただけますでしょうか?

大学医局に所属して、15年くらいは色々な病院で勤務していました。コロナ禍で体調を崩してしまって、一時的に仕事ができなくなったときがあったんです。そのとき、上司から「難聴専門のクリニックを手伝ってみないか」と声をかけられて。 その経験を通して、「自分でもやってみたいな」と思うようになりました。高齢化社会で難聴のニーズはどんどん増えていきますし、当直や異動も年齢的にしんどくなってきていましたから。やっぱり、自分のやりたい医療に集中できる場所を作ろうと思ったんです。自由度が増すのも大きな理由でしたね。

地域医療で積んだ経験と診療への想い

ご自身の専門領域について教えていただけますでしょうか?

耳鼻咽喉科です。耳・鼻・のど・首のことなら幅広く診ます。赤ちゃんからご高齢の方まで、本当にいろんな年代の方が来られるんですよね。 特に当院では、聞こえの問題に対応できる「補聴器外来」に力を入れています。生活の質に直結する部分なので、改善したときに「よく聞こえるようになった!」と喜んでいただけると本当に嬉しいです。

診療時に意識していることはありますか?

大きな病院とクリニックでは患者さんへの向き合い方が違うなと感じています。地域の患者さんは、病気だけじゃなくて生活のちょっとした悩みも相談されるんです。だから、できるだけ端的に、わかりやすく説明することを心がけていますね。 勤務医時代にはなかった「患者さんに直接感謝される瞬間」があるのは、開業医の大きなやりがいだなと思います。

開業にまつわるリアルなエピソード

開業後、最も苦労されたことは何でしょうか?

診療よりも、むしろ労務関係でしたね。スタッフ同士の人間関係に悩むことがありましたし、面接のドタキャンもあって、最初はカルチャーショックでした。経営者になると、医療以外のことに頭を使うことが一気に増えるんだなと実感しました。

人材教育で意識されている点はありますか?

報連相を徹底することと、時間を守ることですね。患者さんをお待たせするのは一番申し訳ないですから。わからないことは必ず聞くように伝えています。お互いの貴重な時間を大事にする、というのが基本です。

地域に根差した耳鼻咽喉科としての取り組み

どういった患者様に来てほしいと考えていますか?

難聴や補聴器で困っている方にぜひ来てほしいですね。地域の方々が「ちょっと相談に行こう」と思えるクリニックでありたいと思っています。

現在の集患状況や今後の展望はいかがでしょうか?

現状でも患者さんは来てくださっていますが、あと1~2割くらいは増えても対応できます。ただ、一人ひとりに時間をかけて丁寧に診たいので、「多ければ多いほどいい」というわけではないですね。

最近導入した設備で、よかったものはありますか?

自動精算機は本当に便利です。今は耳鼻科用の小型CTの導入も検討しています。補聴器外来はこれからもっと充実させていきたいです。

医師としての喜びとこれからの夢

クリニック経営をしていて嬉しかった瞬間はありますか?

「開院してくれてよかった」と直接言っていただけると、本当に嬉しいですね。特に補聴器外来では、「人生が変わった」とまで言っていただけることもあります。口コミで来てくださる方が増えたときは「あぁ、やっててよかったな」としみじみ感じます。

今後のビジョンについても教えてください。

補聴器で相談に来られる方がもっと増えて、地域で頼りにされるクリニックになっていたいですね。あとはスタッフの体制が安定して、より質の高い医療を提供できる環境を整えていきたいです。

開業を目指す医師へのメッセージ

これから開業医を目指す先生や同じような境遇の先生に向けて、メッセージをお願いします

開業は思った以上に大変です。人材や経営で心が折れそうになることもあります。だからこそ、病院勤務とは全く違う世界だと理解したうえで、1年くらいはクリニックで経験を積んでおくことをおすすめします。 市場調査や地域のニーズを知ることも大事ですし、自分のやりたいことを明確にしておくとモチベーションになりますね。 病院よりも人の役に立っている実感を得やすいのは開業医ならでは。やるからには覚悟をもって取り組むことが大事だと思います。

Profile

院長 藤田 紘子

インタビューを通して印象的だったのは、藤田先生が繰り返し話されていた「地域の方に気軽に相談してほしい」という想いでした。 耳の聞こえにくさや、声のかすれ、匂いがわからないといった症状は、日常生活の質に大きく影響します。 渋谷神泉耳鼻咽喉科クリニックは、そんな小さな不安にも耳を傾け、一人ひとりに丁寧に向き合う場所です。 患者さんが「ここに来てよかった」と笑顔で帰られる瞬間に、藤田先生は何よりのやりがいを感じていると語ってくれました。 地域に根差した温かい医療を、これからも静かに、そして確かに届けていくクリニックでした。

会社情報

医院名

渋谷神泉耳鼻咽喉科クリニック

設立

従業員数