医療の未来をデジタルで切り拓く!病理診断の課題に挑む熱い思い–【LUMIPATH Clinic】四十物 絵理子 院長インタビュー
2026.04.01
福嶋クリニック・福嶋 真理恵 院長が紡ぐ、健やかな未来への架け橋
福嶋クリニック
院長 福嶋 真理恵
福岡市博多区吉塚。活気ある商店街や住宅街が広がるこの街で、地域医療を支え続けてきたのが福嶋クリニックです。2008年から内科診療を担当し、現在は院長を務める福嶋真理恵先生は、内科、消化器内科、肝臓内科の専門医を取得しながらも気さくで温かい「街の先生」として多くの患者さんに親しまれています。本クリニックの最大の特徴は、内科と産婦人科が同じ建物内で密接に連携していること。今回は福嶋真理恵先生に医師を志したきっかけから、リニューアルした院内に込めたスタッフへの想い、そして最新技術を導入したこれからの地域医療の展望などお話を伺いました
—さっそくですが、福嶋先生が医師を志したきっかけについて教えてください。
父がこの吉塚の地で開業したのは、私が3歳の頃でした。父が患者さんと真摯に向き合う姿、そして地域の方々に頼りにされている様子を間近に見て育ったことが最大の理由です。兄も私も自然とその背中を追い、医療の道へ進みました。
—お兄様と一緒に診療されている現在のスタイルには、どのような経緯があったのですか?
父も高齢になり、これからのクリニックをどうしていくかという話になった際、私が内科・兄が産婦人科というそれぞれの専門を活かして一緒にやっていこうと決めました。2016年からは今の「内科・産婦人科」が共存する形になっています。
—1階が内科、2階が産婦人科という構成は珍しいですよね。
そうですね。実は父が産婦人科医として開業した当初から、この場所で分娩も行っていたんです。リニューアルを経て形は変わりましたが、親子二代にわたって同じ場所で命を育み、健康を守り続けているという点に深い縁を感じています。
—先生の専門領域と、日々の診療内容についてお聞かせください。
一般内科全般に加え、特に肝臓内科を専門としています。高血圧や脂質異常症、糖尿病といった生活習慣病の患者さんが多いですが、B型・C型肝炎のウイルス治療なども積極的に行っています。又、健康診断やワクチン接種も幅広い年代に行っています。
—「内科と産婦人科の連携」は、患者さんにどんなメリットがありますか?
女性の患者さんにとっての「通いやすさ」が一番のメリットです。例えば、妊婦健診に来られた方が風邪を引いた際、わざわざ別の病院に行かなくても1階の内科で対応できます。女性の一生を通じた健康を、内科的な視点と産婦人科的な視点の両面から支えられるのが強みです。
—診療の際に、特に意識されているポイントは何でしょうか?
「見落としのない、正確な病態把握」です。患者さんが求めていることを正確に汲み取る会話を心がけつつ、専門医として適切な医療を提供すること。当院で対応が難しい重症の場合でも、適切な高度医療機関へスムーズに繋げる「橋渡し役」としての責任を常に感じています。
—専門的な検査機器なども導入されているそうですね。
胸部レントゲンはAI(人工知能)による画像解析を導入しています。医師の目に加えてAIが画像をチェックすることで見落としのリスクの減少に繋がることを期待し導入を開始しました。また肝臓の硬さを非侵襲的に測定できるエコー機器を備えています。経験を積んで、精度をあげていけるよう努力していきたいと思います。
—院内の内装を大きくリニューアルされましたが、その狙いは何ですか?
2008年に私が内科診療を開始するタイミングで内装を一新し、壁紙を変えて、スロープも設置しました。採血や点滴を受けていただくスペースを少し広めに確保し、リラックスして検査治療を受けられる空間を意識しています。またスタッフの増員に伴い看護師さんの待機、作業のスペースを増設し、事務の方が各々のパソコンの前で仕事ができるよう事務 スペースも裏側にも設置しました。患者さんやスタッフにとって清潔感があり明るい気持ちで動ける空間を目指しています。
—特にこだわった場所はどこですか?
主に看護師さんに採血していただく机は腰への負担を考え、少し高い机に作り直しました。高めの椅子に座りにくい患者さんに対しても対応できるよう低めの部分も残しています。診察室は患者さんが緊張せずお話しできるようにしたいと考え、自宅で診療を受けているような雰囲気の内装と机や椅子を選びました。
—チームワークの面で大切にされていることはありますか?
看護師、事務スタッフ、そして医師が「同じ目線」で患者さんに接することです。情報は密に共有し、何かあればリアルタイムで確認し合う。三位一体となって連携が取れている今のメンバーには本当に感謝しています。
—スタッフ同士の交流も大切にされているのでしょうか?
そうですね。夏や年末の親睦会などは、日頃の感謝を伝える大切な場になっています。クリニックを運営していく上でスタッフのモチベーションは非常に重要です。みんなが生き生きと働ける場であり続けたいと思っています。
—2〜3年後、クリニックをどのような場所にしていきたいですか?
生活習慣病の予防はもちろん、女性がライフスタイルを変えることなく健康を維持できるお手伝いを強化したいです。内科と産婦人科が噛み合っているこの独自のスタイルを、より強固なものにしていきたいですね。
—医療のIT化やDX化については、どのようにお考えですか?
オンライン診療や予約システムの効率化など待ち時間を短縮し、利便性を高める努力は続けていきたいです。一方でデジタル化が進んでも、一人ひとりの悩みを聞く「寄り添う姿勢」という根底の想いは変わりません。
—最後に、これから開業を目指す若い先生へアドバイスやメッセージをお願いします。
建物を建てる際の「動線」や「間取り」は、後から変えるのが難しいので、最初によく研究することをお勧めします(笑)。そして何より、自分自身のセルフケアも大切にしながら、長く地域に貢献できる体制を築いてほしいですね。
Profile
院長 福嶋 真理恵
福岡市民病院内科、原三信病院内科での勤務を経て、国立九州がんセンター消化器内科にて、多くのがんの患者さんの診療に携わり臨床経験を積まれました。その後、九州大学医学部臨床大学院にて医学博士号を取得。福岡市民病院内科医長として地域医療の最前線で活躍された後、父が築いた福嶋クリニックに入職されました。専門とする肝臓内科の知識を活かし、生活習慣病から肝疾患まで幅広く対応。現在は兄である副院長(産婦人科担当)と共に、内科・産婦人科が連携する全国でも珍しい診療スタイルで、地域住民の健康を支え続けています。