Interviewインタビュー

「病気を診ずして病人を診よ」の精神を胸に。東新宿駅前こばやし消化器内科・小林雅邦院長が、お腹の悩みに寄り添い、次の医療へと導く安心の道しるべ

東新宿駅前こばやし消化器内科

院長 小林雅邦

「お腹の調子が悪いけれど、内視鏡検査は痛そうで怖い……」そんな不安を抱える方の道しるべとなるクリニックが、2026年4月、東新宿に誕生しました。それが『東新宿駅前こばやし消化器内科』です。院長を務める小林雅邦先生は、東京慈恵会医科大学の総合病院や内視鏡医学講座の医局長として、長年にわたり最前線で高度な内視鏡治療と向き合ってきた、まさに「内視鏡のスペシャリスト」。大学病院レベルの質の高い検査を、より身近に、そして何より「苦痛なく」受けてほしいという熱い想いから開院を決意されました。今回は小林院長に、開院へのこだわりや、私たちが知っておくべき胃・大腸検査の大切さについてじっくりとお話を伺いました。

「苦しくない内視鏡検査」がもたらす安心の未来。東新宿駅前こばやし消化器内科-内視鏡でみる食道・胃・大腸の疾患と症状- 小林雅邦院長インタビュー

医師としての原点と「病人を診る」医療

まずはじめに、小林先生が医師を目指されたきっかけから教えていただけますか?

私の祖父は岡山県で開業医をしており、父も東京で感染症の内科医として慶應義塾大学病院などで勤務していました。私自身、物心ついたときから医療が身近にある環境で育ったことが土台としてあります。 しかし、桐蔭学園高校に通っていた頃、周りの友人がそれぞれの目標に向かって学部を選ぶ姿を見て、「自分はただ環境に流されて医学部を目指していいのだろうか」と悩んだ時期もありました。そんな中、高校生の頃に父が病気で倒れ、実際の医療現場をリアルに目の当たりにしたこと、そして当時テレビで放送されていた『救命病棟24時』というドラマで、江口洋介さん演じる進藤先生が真摯に患者さんと向き合う姿に深い感銘を受けたことが、医師になる覚悟を決める決定打となりました。

お父さまの闘病やドラマからの影響が大きかったのですね。東京慈恵会医科大学に進学されて、特に影響を受けたことはありますか?

東京慈恵会医科大学(以下、慈恵医大)には「病気を診ずして、病人を診よ」という建学の精神があります。受験生として聞いた、慈恵医大の学校説明会でこの言葉に触れたとき、医療者として病気に向き合うのではなく、その病気を抱えて苦しんでいる「人」を診ること、まさに『救命病棟24時』の進藤先生の姿とも重なり、この学校に入りたいと強く思い、第一志望としました。この精神は、私の医師としての今もあり方として根底に生きています。

その後、消化器内科、特に「内視鏡」を専門に選ばれたのはなぜでしょうか。

私が初期研修を終えて後期研修に入った2000年代後半は、日本の内視鏡治療がものすごいスピードで進化している時代でした。それまで外科手術でお腹を切らなければ取れなかった早期の胃がんや大腸がんが、内視鏡を使ってお腹を切らずに切除できるようになり、保険適用も進んでいきました。 そのため、ちょうど自分が医師として成長していくプロセスと、内視鏡治療が発展していくタイミングが、完全にシンクロしていたのです。日本で最初に内視鏡を専門として創設された科である慈恵医大の内視鏡科で、現教授である炭山和毅先生に師事し、大学院を含めて最先端の技術と知見を学ばせていただいたことが、今でも私の大きな財産になっています。

大学病院から地域医療、そして東新宿での開院へ

大学病院で診療医長や医局長として順調にキャリアを積まれていた先生が、なぜ「開業」の道を選ばれたのでしょうか?

医師になって20年目を迎えるころ、人生の折り返し地点も見えてきたとき、「これから医師として、どのようにして世の中の役に立つべきか」を深く考えるようになりました。大学病院では、がんの治療を中心としておこなってきました。もちろん、内視鏡医として外科治療前の患者さんの検査も行っています。大変やりがいのある仕事でしたが、一方、早期発見をすることで、より多くの患者さんを適切なタイミングで大学病院などの基幹病院での内視鏡治療に繋げることも大事な役割ではないかと考えるようになりました。 今後の人生をかけて自分の力を発揮できる医療、そして自分のスタイルに合っている医療は何かと考えたとき、大学病院を飛び出して、一介の地域の医師として、病気の予防や早期発見を担う立場になろうと決意したのです。

開院の地に「東新宿」を選ばれた理由を教えてください。

東新宿駅前という場所は、非常にアクセスが良く、周辺で働くお忙しい現役世代の方から、地域に長く暮らされている方まで、多様な方々が生活されているエリアです。お腹の不調を感じていても、忙しさや「検査への恐怖」から受診を後回しにしてしまう方に、通いやすく敷居の低い場所を提供したかったのです。駅からすぐのこの場所なら、思い立ったときにすぐ受診していただけるのではないかと考えました。

クリニックのレイアウトには、かなり独特なこだわりがあるとお聞きしました。

そうですね、実は当院のレイアウトを設計したところ、「医師である私自身の動線が一番悪く」なりました。 多くのクリニックは医師の視点から作ることが多いと思いますが、妻が看護師ということもあり、看護師や患者さんの視点から「どうすれば患者さんとスタッフが一番動きやすく、安全にストレスなく過ごせるか」を徹底的に話し合いました。その結果、患者さんや看護師がスムーズに移動できる動線を作ることができました。結果として司令塔である私は、一番長い動線を歩く構造となりました。ただこれによって、クリニック全体の医療の質と快適性が高まると考えていますし、実際に診療をしていても非常に円滑に診療が行えています。

患者さんの安全を最優先にする「チーム医療」

先生はチーム医療を重視されていますね。内視鏡検査において具体的にどのような取り組みをされていますか?

内視鏡検査を「楽に、苦痛なく受けていただく」ために鎮静剤を使用することは、今の医療ではある意味で当然の標準スペックです。ラーメン屋さんに行って美味しいラーメンが出てくるのが当たり前なのと同じで、専門クリニックが「苦しくない検査」を提供することは特別なことではありません。 私たちが本当に差別化し、大切にしているのは「検査が終わった後のケア」です。鎮静剤を使って眠っている間は楽ですが、検査が終わった後、患者さんがしっかりと意識を回復し、ご自宅まで安全に歩いて帰れるかどうかが最も重要です。当院では、検査後のリカバリースペースで、看護スタッフがバイタルサイン(血圧や脈拍)の崩れがないか、ふらつきがないかを徹底的にモニタリングします。「家に帰るまでが内視鏡検査である」という共通認識のもと、看護師がワンクッション入って丁寧にケアを行う体制を整えています。

大腸カメラの事前準備についても、院内での服用を推奨されているそうですね。

大腸カメラを行うには、事前に腸をきれいにするためのお薬を飲んでいただく必要があります。これは非常に安全性の高いお薬ではありますが、極めて稀に体調の急変などを起こすリスクがゼロではありません。 ご自宅で一人で下剤を飲むのが不安という方のために、当院では「院内での前処置(下剤の服用)」を強く推奨しています。看護師や医師の目が届く空間で準備を進めていただくことで、万が一のトラブルにも即座に対応でき、安全性を担保できます。もちろん、検査に慣れていて自宅を希望される方の選択肢を狭めるわけではありませんが、医療のプロがそばにいる安心感を提供することが、私たちのチーム医療の役割だと思っています。

患者さんへの「病状の説明」についても、非常に丁寧に行われていると伺いました。

病気の説明をするとき、私たちはどうしても「大腸のここに病気があって・・・」と当たり前のように話してしまいますが、医療の知識がない患者さんにとっては、前提となる条件が当たり前ではありません。受診した患者さんに「胃の形は知っているけれど、大腸の形がどんなものかは知らなかった」と言われたとき、ハッとしました。 当院では言葉だけでなく、イラストやモニターの画像を使って視覚的に分かりやすく説明することを心掛けています。また、恩師の炭山教授から以前、「患者さんに分かりやすく説明しようとするあまり、小学生に話すような過度に簡易的な言葉を使いすぎる必要はない」と教わりました。相手の理解力や求めている情報量をしっかりと見極め、適切な表現方法を選択することを、私含めてスタッフ一同、徹底しています。

地域に根ざしたこれからのクリニックの展望

開院から少し時間が経ちましたが、現在の患者さんの状況やクリニックの手応えはいかがですか?

4月の開院当初は、新年度が始まったばかりの忙しい時期ということもあり、立ち上がりは「まあ、こんなものかな」と冷静に受け止めていました。しかし、2ヶ月目を迎える頃から、健康診断のシーズンに入ったことも重なり、ありがたいことにクチコミやご紹介を通じて、内視鏡検査を希望される地元の患者さんが非常に増えてきています。 当院は、内視鏡の予約こそ事前にお取りいただきますが、一般の外来診療については「あえて予約制をとっていません」。なぜなら、お腹の痛みや下痢といった消化器の症状は、ある日突然、急激に悪くなるものだからです。土曜日や日曜日にも診療を行っているため、「急にお腹が痛くなった」という地域の皆さまが、予約なしでも駆け込める駆け込み寺のような存在になれていることに、大きなやりがいを感じています。

素晴らしい取り組みですね。もし、クリニックの専門外の病気が見つかった場合は、どのような対応をされるのでしょうか。

「これはうちの専門ではないから診られません」と、そこで突き放してしまうのは不誠実です。当院の理念は、患者さんの「道しるべ」になることです。もし当院の専門外の病気であれば、「何科に行って、どういう治療を受けるべきか」を明確に提示し、適切な病院への紹介状を作成します。 さらに大切なのは、紹介した先の病院での治療が終わった後、あるいはもしその病院が合わなかったと感じたときに、いつでも当院に「戻ってきてもいいんだよ」という安心感を持ってもらうことです。医療のレールから患者さんを迷わせないよう、常に次のステップまで踏み込んでサポートすることを大切にしています。

最後に、これから開業を目指す若い先生方、そして地域の方々へメッセージをお願いします。

開業するということは、単に「医療という得意分野を実践する」だけでなく、クリニックの経営者となり、スタッフの雇用や生活、そして何より地域全体の医療の責任を背負うアーキテクトになるということです。開業を目指す先生にお伝えしたいのは、勤務医時代には気づかなかった、院内にあたりまえにある患者さんの椅子や机などの備品の一つ一つから、自分で用意する立場になることです。自分が実践したい医療現場を創るには、目に見えない苦労は本当にたくさんありました。 しかし、自分が理想とする医療を通じて、目の前の患者さんが安心し、笑顔になって「ここに来て良かった」と言ってくださる瞬間は、心から良かったと思えるものです。開業医・経営者としては、ルーキーの私にとって、毎日のすべて新鮮で、たとえ逆境があっても、少しずつ成長を実感しています。 地域の皆様へお伝えしたいのは、私の理想とする医療を通じて、新宿エリアの皆さまの健康を守るパートナーとして、誠実で手触りのある医療を届け続けたいということです。お腹のことで少しでも不安があれば、どうぞお気軽に、”予約なし”で、ご来院ください。

Profile

院長 小林雅邦

2001年3月、桐蔭学園高等学校卒業。2007年3月に東京慈恵会医科大学医学部を卒業後、同大学附属青戸病院での初期研修を経て内視鏡の道へ。2017年1月に同大学大学院博士課程を修了し学位を取得。その後、第三病院(現・西部医療センター)の内視鏡部診療医長・医局長を歴任。2023年4月には東京慈恵会医科大学内視鏡医学講座の医局長に就任し、最前線で研究・診療・後進の育成に尽力する。2026年4月、これまでの豊富な臨床経験を地域医療に還元すべく「東新宿駅前こばやし消化器内科」を開院、院長に就任。現在は同大学附属病院・西部医療センターの非常勤診療医長も兼任し、大学病院との強固な連携のもと、苦痛の少ない質の高い内視鏡医療を提供している。

会社情報

医院名

東新宿駅前こばやし消化器内科

設立

2026年4月