なぜ、訪問診療という形で地域医療に貢献するのか?仙台みやぎの訪問クリニック 院長 川村 雄剛 先生に聞く、医師としての信念と挑戦
2025.10.01
「障害者歯科」での経験を地域医療へ。十日市場ファミリー歯科・正木大介院長が紡ぐ、誰もが笑顔で通える優しい歯医者さん
十日市場ファミリー歯科
院長 正木 大介
神奈川県横浜市緑区にある「十日市場ファミリー歯科」は、地域の方々に深く寄り添い、家族みんなで通える温かい雰囲気が魅力のクリニックです。今回は、同院を開業し、日々患者様一人ひとりと真摯に向き合い続けている院長の正木大介先生にお話を伺いました。正木先生は、大学病院の「障害者歯科」に長年従事してきた異色の経歴の持ち主でもあります。インタビューでは、歯科医師を志した原点から、再開発が進み若いファミリー層が増えている十日市場という土地への思い、そしてクリニックの大きな強みでもある特別な治療法についてまで、じっくりと語っていただきました。
—正木先生が歯科医師を志した最初のきっかけについて教えていただけますか。
もともと私の祖父と父が歯科医師をしておりまして、その働く背中を近くで見ながら育ったことが一番大きいですね。誰かに「歯医者になりなさい」と強制されたわけではなく、環境的にとても自然な流れでした。
—学生時代はどのように過ごされ、なぜ歯科医師の道へ進むと決意されたのでしょう。
高校生の頃には漠然と「将来は医療系に進みたい」と考えていました。その中でも自分は細かい作業をしたり、手先を動かしたりすることが好きだったため、最終的に自分の特性に一番合っている歯医者を選びました。ちなみに高校時代は部活でゴルフを熱心にやっていたんですよ。今は忙しくて全くできていませんが。
—大学卒業後は「障害者歯科」という専門的な分野に進まれていますね。
はい、2007年に鶴見大学歯学部を卒業し、附属病院に勤務したのち、翌年に「障害者歯科」に入局しました。そこから通算して10数年にわたり、障害をお持ちの方々の歯科治療に深く携わってきました。
—2018年にここ十日市場で開業されるまでの経緯を教えてください。
医療法人での勤務医や分院長を経て、自分の理想とする医院を作りたいという気持ちが芽生え、2年ほどの準備期間を経て開業しました。
—数あるエリアの中で、なぜ「十日市場」という土地を選ばれたのですか。
当時から駅周辺の再開発が進んでおり、若いファミリー層が非常に多い活気のある街だと感じたからです。地域に根ざし、お子様からご高齢の方まで、ご家族みんなの口の健康を守る「ファミリー歯科」を作るには最適な場所だと思いました。
—クリニックの設計において、特にこだわったポイントはどこでしょうか。
一番こだわったのは「完全バリアフリー」という点です。車いすでお越しの方や、ベビーカーを押した親御様が、入り口で靴を脱ぎ履きすることなく、そのままスムーズに診療台まで入れる構造にしています。
—十日市場ファミリー歯科ならではの、特徴的な治療法について教えてください。
当院の大きな特徴であり、遠方からも多くの患者様が来院されるきっかけになっているのが「ホワイトスポット治療」です。ホワイトスポットとは、主に上の前歯などに現れる「白い斑点」のような症状のことです。
—白い斑点(ホワイトスポット)は、一般的にはどのように治療されるものなのですか。
従来の治療では、この白い部分を大きく削ってプラスチックを詰めたり、セラミックを被せたりするのが一般的でした。しかし、健康な歯を削ることには大きな抵抗がありますし、特に若い方や小さなお子様であればなおさらです。
—先生が導入されている「アイコン治療」には、どのようなメリットがありますか。
当院のアイコン治療は、歯を「ほぼ削らない」のが最大のメリットです。特殊な薬剤を歯の表面に浸透させることで、わずか1回の治療で白い斑点を周りの歯になじませ、きれいに目立たなくさせることができます。
—経営者としての立場になってから、心境の変化や苦労された点はありますか。
もともと「自分で医院を経営してみたい」と思って開業したので、経営自体が辛いと感じることはあまりないんです。ただ、やはり「人材の採用」に関してはなかなか難しく、経営者として常に頭を悩ませる部分であり、今も非常に力を入れています。
—これからの未来の展望やビジョンについて教えてください。
よく「分院展開は?」と聞かれますが、私は1院を徹底的に良くしたいタイプなので分院には興味がありません。虫歯治療だけでなく、定期検診やメンテナンスのために笑顔で通ってくださる患者様であふれる、地域に無くてはならない医院にしていきたいですね。
—最後に、これから開業医を目指す若い歯科医師の先生方へ熱いメッセージをお願いします。
アドバイスと言える立場ではありませんが、私が開業した頃に比べても、現在は開業資金や物価が本当に高くなっています。今新しく医院を立ち上げるとなると、1億円近くかかるケースもあるのではないでしょうか。 ですから、最初から高額な機器をすべて揃えようとするのではなく、現実的なビジネスプランをしっかりと立てることが非常に重要です。そして、2年に1回行われる保険改定などの「変化」に柔軟に対応し、必要に応じて道具やシステムをアップデートしていく姿勢が、これからの時代を生き抜く開業医には求められるのではないかと思います。
Profile
院長 正木 大介
2007年に鶴見大学歯学部を卒業後、同大学歯学部附属病院に勤務。2008年より同病院の障害者歯科へ入局し、同時に横浜市内の医療法人にて勤務を始める。2013年に同法人を退職後、別の医療法人へ勤務し、翌2014年には同法人の分院長に就任。長年にわたる勤務医・分院長としての研張と、障害者歯科での豊富な臨床経験を経て、2018年に「十日市場ファミリー歯科」を開業。完全バリアフリーの院内設計や、歯を削らない「ホワイトスポット治療」などを強みに、小さなお子様からご高齢の方、障害をお持ちの方まで、家族みんなが安心して通える地域密着型の歯科医療を提供している。