地域医療への熱い思いと子どもたちへの優しさが詰まったクリニック–くくるの森みみはなのどクリニック 吉田 真也 院長 インタビュー
2025.11.25
痛みは結果であり原因ではない!全身を診て改善に導く--慢性痛治療院ARAI 東銀座 院長の挑戦。
慢性痛治療院ARAI 東銀座
院長 荒井 裕太
現代社会において、多くの方が抱える「慢性的な痛み」。湿布や痛み止めで一時的に緩和されても、根本的な改善には至らず、長年の悩みの種となっているケースも少なくありません。そんな慢性痛の現状に一石を投じ、「痛みがある箇所に原因はない」という独自の視点から、全身の繋がりを診て根本改善を追求しているのが慢性痛治療院ARAI 東銀座の荒井 裕太院長です。自身の辛い経験からこの道に進み、大手整体会社での店長・技術指導員としての経験、そして整形外科での重症患者への対応を経て、2022年4月に同院を開院。患者様一人ひとりの症状に真摯に向き合い、局所だけでなく全体から痛みの原因を探り出し、真の健康へと導く荒井院長。今回は、荒井院長にその開業の経緯、治療へのこだわり、そして今後の展望について深くお話を伺いました。
—まずはじめに、治療家を志されたきっかけは何だったのでしょうか?
基本的には、学生時代に自分自身が慢性痛や腰痛に悩まされていたことが大きいです。実は肩の手術もしていて、その後の痛みも抱えていました。運動もしていましたが、高校生ぐらいからは特に肩が外れやすくなったり、腰痛が出てきたり。そういった症状を抱えながら、整形外科や色々な治療法、整体サロンにも通った経験があり、この仕事に興味を持ち始めました。
—数ある治療分野の中で、慢性痛に特化しようと決めたのはなぜですか?
これまでの経験から、「慢性痛に特化して根本からアプローチしているところがあまりない」と感じたからです。整形外科は急性期の対応がメインで、慢性痛には薬や注射での対応が中心になります。また、整体サロンのような民間施設も、一時的な肩こりなどへの施術が中心で、本当に困っている慢性痛の患者様に対応できるスタッフが少ないという課題もありました。
—過去の勤務経験で、慢性痛の治療に対する課題を感じていたのですね。
はい。臨床現場での勤務経験を通して、慢性化した腰痛や首痛などに対するアプローチには、 従来の枠組みでは対応しきれない課題があると感じていました。 そうした問題意識のもと、多くの臨床経験や技術探求を重ね、 慢性痛に特化した形で開業することを決意しました。
—荒井院長の専門領域において、治療で最も大切にされていることは何でしょうか?
痛みを訴えている箇所そのものが、必ずしも原因とは限らない、という考え方です。 これは多くの臨床経験や技術探求を通して確信してきたことで、 慢性痛を訴えている方それぞれに、身体の使い方や動作の偏りといった特徴があり、 それらを適切に評価することが、慢性痛の改善には欠かせないと考えています。
—痛みとは別の箇所に原因があるとは、具体的にどういうことでしょうか?
例えば、腰が痛い場合でも、足首の硬さが原因だったり、肩の動きが悪いことが影響しているといったケースが多くあります。そのため、当院では痛みの出ている箇所だけに捉われず、全身を診ていくことを基本としています。
—施術はどのように進められるのですか?
当院の施術では、まず身体全体の可動域や筋緊張の状態を確認し、どこに機能的な問題がありそうかという仮説を立てていきます。 そのうえで、患者様が感じている痛みの部位や動作を詳しく確認し、関連する関節や部位を施術前の検査で比較しながら、どのアプローチが最も楽になるのかを見極めてから施術を行っています。
—開業されてから、これまでに特に「大変だった」と感じたご経験はありますか?
開業してから大変だと感じたのは、慢性痛に悩んでいる方へ、 自分の施術の強みや考え方をどのように届けていくかという点です。 慢性痛に特化した施術所として開業しましたが、 その専門性が必要な方にきちんと伝わり、活かされるようになるまでには、 日々試行錯誤を重ねる必要がありました。
—集客におけるミスマッチをどう捉えていますか?
当院では、痛みの改善や可動域の変化といった指標を大切にしています。 そのため、強いマッサージや施術の刺激感、目新しさを求められる方とは、結果的にミスマッチになるケースもあります。 施術前には必ず治療方針や考え方を丁寧に説明し、ご納得いただいたうえで施術に入りますが、 慢性痛の背景にある生活習慣や動作の癖を一緒に共有していく必要があるため、 初めて来院される方にとっては、その点が一つのハードルになることもあると感じています。
—逆に、経営者としてやりがいを感じる瞬間はどのような時ですか?
これまでさまざまな臨床現場で経験を積んできましたが、 組織の中で役割や業務を担う場面も多く、施術そのものに集中できる時間には限りがありました。 現在は、自分の判断で環境を整え、患者様一人ひとりと向き合いながら、施術にしっかりと集中できることが、 経営者としても治療家としても大きなやりがいになっています。
—経営において、荒井院長が大切にされているポリシーは何でしょうか?
経営において大切にしているのは、一緒に仕事をする人や協力者に対して安易に妥協しないことです。 それは厳しさというよりも、自分の信念や想いを大切にしながら、治療の在り方や価値観を共有できる方と、同じ方向を向いて取り組みたいという考えからです。外部の専門家やサポートをお願いする方についても、 目指す方向性や仕事に対する価値観を共有できるかどうかを重視しています。
—荒井院長が考える「慢性痛治療家の役割」とは何でしょうか?
1つめは、慢性痛に対する、社会全体の認識を変え、正しい知識を広めていくことです。 慢性痛は「仕方のないもの」「年齢のせいだから我慢するしかないもの」と捉えられがちですが、 実際には、長年の身体の使い方や日常の癖、その方が本来持っているウィークポイントなどが、 何らかのきっかけを通して症状として表面化しているケースが多くあります。 そうした背景を踏まえ、痛みのある部分だけを見るのではなく、 全身の状態を評価し、適切な徒手療法を行うことで、慢性痛は改善を目指すことができる。 このような認識が社会に浸透するよう、さまざまな角度から情報発信をしていくことが、 慢性痛治療家の重要な役割だと考えています。 2つめは、日々の生活習慣や身体の使い方に目を向けること、 また予防的なトレーニングが“特別なこと”ではなく、 日常の中でごく自然に受け入れられる社会をつくっていくことです。 こうした意識が広がることは、慢性痛治療院の存在意義が小さくなるのではなく、 専門的な知識のもと、評価と改善が必要な患者様にしっかり向き合える存在として、 その価値はむしろ高まっていくと考えています。
—その役割を果たすために、現在どのような活動をされていますか?
まずは、ブログを通じて、慢性痛や身体の使い方に関する情報発信です。 将来的には、これまでの臨床経験や考え方を体系的にまとめ、書籍という形で届けていくことも視野に入れています。 また、論文や研究などの知見も取り入れながら、特定の施術や考え方を押し付けるのではなく、 慢性痛に悩む方にとって、安心して選べる「選択肢の一つ」となれるような発信を今後も続けていきたいです。
—最終的に目指している目標、荒井院長の「夢」を教えてください。
慢性痛に対する施術や考え方が社会の中で正しく理解され、 公的にもきちんと位置づけられる環境が整っていくことです。 現状では、慢性痛に対する情報や治療の選択肢が分かりにくく、 患者様ご自身が「どこに相談すればよいのか」「何を基準に選べばよいのか」を 判断しづらい状況があると感じています。 その結果、適切な評価や施術にたどり着くまでに時間がかかってしまうケースも少なくありません。 慢性痛に対する考え方や施術が公的にも整理・位置づけられることで、 患者様にとっては安心して選択できる基準が生まれ、 治療家にとっても、自身の専門性を正当に発揮しながら働ける環境が整っていくと考えています。
Profile
院長 荒井 裕太
慢性痛治療院ARAI 東銀座 院長。大学在学中、専門人材育成スクールにて手技療法を中心とした予防医学を学び、卒業後、大手整体会社に入社。店長や技術指導員などを歴任し、指名者数は社内トップレベルを維持しました。その実績が認められ、会社の推薦で整形外科・整骨院にて非常勤勤務を経験。ここでは重症度の高い患者様を担当し、より深い臨床経験を積みました。2022年3月に同社を退社し、2022年4月に慢性痛治療院ARAI 東銀座を開院。自身の長年の慢性痛やスポーツでの怪我の経験を活かし、「痛みがある箇所に原因はない」という考えのもと、全身のバランスと機能に注目した根本治療を提供しています。ブログでの情報発信や書籍出版の構想もあり、予防医学と健康分野の普及にも注力されています。