Interviewインタビュー

腎臓専門医が新宿で挑む予防医療の革新。ハーバードで学んだ公衆衛生の知見をクリニック経営に活かす

イーヘルスクリニック新宿院

院長 天野 方一

「仕事が忙しくて、つい受診を後回しにしてしまう」。そんな現役世代の切実な課題に向き合い、新宿の地で医療のあり方をアップデートし続けているのが、イーヘルスクリニック新宿院の天野方一院長です。腎臓内科の専門医としてキャリアを積む中で「予防医療」の重要性を痛感し、ハーバード大学公衆衛生大学院での学びを経て開院。最新の医療DXやオンライン診療を駆使し、患者様のライフスタイルに寄り添う天野院長の、医師としての原点から独自の経営哲学、そして未来のビジョンまでを詳しく伺いました。

新宿から医療のDXを加速させる–イーヘルスクリニック新宿 天野 方一 院長が描く「予防医療」の未来

医師としての原点と「予防医療」への転換

さっそくですが、先生が医師を志したきっかけから伺えますか?

そうですね、きっかけはシンプルで、親が医師だったことです。幼い頃から働く背中を見ていて、自然と「自分も同じ道に進むんだろうな」と思っていました。

ごく自然な流れだったのですね。専門に「腎臓内科」を選ばれたのはなぜですか?

大学病院などで腎臓病の患者様を診る中で、腎臓という臓器のシビアさを痛感したからです。一度機能が落ちると元に戻すのが非常に難しい。再生医療や移植も進んでいますが、現場にいると「もっと手前で食い止めたい」という思いが強くなったんです。

それが「予防医療」や「公衆衛生」を志す転換点になったということですね。

その通りです。公衆衛生を学ぶことで、個人の病気を治すだけでなく、「社会の仕組みとして病気を未然に防ぐ」という視点を得られました。ハーバードでの学びも、今のクリニックの基盤になっていますね。

新宿で挑む「受診を後回しにさせない」クリニックづくり

2022年に新宿で開院されましたが、なぜこの場所を選ばれたのでしょうか?

新宿は日本で最も忙しく働く人が集まる場所の一つだからです。私たちの理念は「働く人とその家族の健康を支える」こと。忙しい現役世代は、どうしても自分の健康を後回しにしがちですよね。

確かに、仕事が忙しいと病院へ行く時間は真っ先に削ってしまいます。

だからこそ「通いやすさ」を徹底しています。夜間や土日の診療はもちろん、対面とオンラインを組み合わせた「ハイブリッド診療」を導入しました。検査はクリニックで、薬の相談は職場の休憩時間にオンラインで、といった使い分けを可能にしています。

患者様のライフスタイルに医療を合わせる、ということですね。

はい。さらに2〜3年先を見据えて、「ロンジェビティ(健康寿命の延伸)」や「エイジングケア」といった、よりポジティブに健康を創るアプローチも強化していきたいと考えています。

定着率8割。経営者として大切にする「個の目的」

経営者としての天野先生についても伺いたいのですが、採用や組織づくりで意識されていることはありますか?

開院当時は正直いろいろ苦労しましたが、今振り返ると、当初のメンバーの7〜8割が今も残ってくれていて、本当にありがたいですね。

それはすごいですね。何か特別な秘訣があるのでしょうか?

私はスタッフ一人ひとりの「働く目的」を重視しています。定期的な1on1を実施して、その人が「スキルを磨きたい」のか「家庭とのバランスをとりたい」のかを深く聞き、それに合った環境を提示するようにしています。

組織の目標を押し付けるのではなく、個人の目的とすり合わせるのですね。

そうですね。あとは、スタッフが自律的に動ける土壌づくりです。私がいちいち細かく指示を出すのではなく、患者様の利便性のために「自分たちがどう動くべきか」を考えてもらう。その自由度がスタッフの満足度にも繋がっている気がします。

医療DXとWebマーケティングの戦略的活用

クリニック運営に最新のテクノロジーを積極的に取り入れられていますが、具体的にどんなことですか?

クラウド型電子カルテを軸に、場所を問わずスピーディに対応できる体制を整えています。また、集客に関してはWebマーケティングがほぼ100%だと思って戦略を立てています。

「都会のクリニックはWebがすべて」と言い切られるのは非常に興味深いです。

看板を見てフラッと入る方はほとんどいません。「新宿 内科」と検索された時に、いかに当院の価値を伝えられるか。SEOやMEO(マップ検索最適化)はもちろん、最近ではLLM(大規模言語モデル)を活用した効率的な情報発信も試行錯誤しています。

最後に、これから開業を目指す医師仲間へ、天野先生からメッセージをお願いします。

都会で保険診療だけで勝ち残るのは、システム的にかなり厳しくなっています。早い段階から「経営・マーケティング」の視点を持ち、自分の強みをどうWebで言語化し、自費診療とどう組み合わせていくか。その戦略性が、これからの医師には求められていると思います。

Profile

院長 天野 方一

イーヘルスクリニック新宿院の院長を務める天野方一先生は、日本腎臓学会認定の腎臓専門医・指導医です。東京慈恵会医科大学附属病院などで高度な専門治療に従事された後、ハーバード大学公衆衛生大学院への研究留学。その後、帝京大学大学院にて博士号を取得されました。 現在は、内科や生活習慣病、抗加齢医学の専門知見を活かし、最新のデジタル技術を取り入れた「働く世代に寄り添う医療」を新宿で実践されています。

会社情報

医院名

イーヘルスクリニック新宿院

設立

2022年