医師を志した原点から、地域に根差すクリニック開業までの歩み
2025.08.01
地域に根差し、世代を超えて信頼される「船橋歯科医院」の医療哲学
船橋歯科医院
院長 船橋 洋一
岡山県岡山市北区に位置する「船橋歯科医院」は、1962年の設立以来、地域医療に貢献し続けている歴史ある歯科医院です。2007年に先代から医院を継承された船橋 洋一院長は、「人間50歳を過ぎれば老成し落ち着いていくものですが、歯科の分野の進歩は著しく、この間に歯科治療は年々変化してまいりました。」と語るように、常に進化する歯科医療の本質を見極め、患者さんの最大の幸福に寄与する治療の提供を目指しています。親身な診療と最新の技術を取り入れ、患者さんのライフサイクルに応じた最善の治療を提供する船橋 洋一院長に、開業の経緯から日々の診療、そして未来への展望まで、詳しくお話を伺いました。
—さっそくですが、船橋先生が医師を志されたきっかけから教えていただけますでしょうか?
父親が歯科医師をしておりましたものですからね。自然とその跡を継ぐ形、つまりは家業を継ぐという流れで、この歯科医師の道に入りました。
—お父様の背中を見て、幼少期から自然と医師の道を意識されていたのですね。
具体的に心に決めたのは、中学や高校ぐらいからだと思います。自然と歯科医師の道に進み、あとを継ぐ形になったということです。特別に大きな出来事があって目指したというよりは、ごく自然な流れだったと言えますね。
—継承されてから現在に至るまでで、特に苦労されたエピソードがあれば教えていただけますか?
クリニックの経営を続けていると様々な出来事が起こるものですが、最終的には苦労したと感じたことも忘却の彼方へと消えていくことの方が多いように感じますね。その当時は非常に大変だと感じたかもしれませんが、後になって振り返ってみると、実は大したことではなかったというケースも少なくありません。
—特に人手不足が課題のクリニックも多いと聞きますが、現在スタッフの採用面はいかがでしょうか?
ありがたいことに、うちのスタッフは非常に長く勤めてくれてます。採用の経路としては、スタッフはハローワークからの紹介や、歯科衛生士の学校から新卒で来てくれた方がほとんどです。ドクターに関しても、これまでのところは、ご縁で来てくれた方 や、大学の同期の教授から頼まれて預かっているドクター がいるといった状況で、ほぼほぼ長く勤めていただいているので、採用については大きな問題はないと考えています。
—長く勤めてくださるスタッフが多いのは素晴らしいですね。教育面で意識されていることはありますか?
その人、一人ひとりのレベルに合わせた指導をしていくことが何よりも重要だと考えています。一律のやり方ではなく、その人の状態に合わせて教えていかないと意味がありませんからね。スタッフの中には、色々な個性やタイプの方がいますから、そういった色々なパターンに合わせてあげる度量が必要だと思います。
—船橋先生の専門領域について教えていただけますでしょうか?
基本的には歯科臨床全般です。得意な分野もありますが、患者さんのために、幅広く対応できるよう努めています。
—船橋先生が考える、歯科医師としての喜びや幸せを感じられる瞬間はどのような時ですか?
やはり、患者さんから信頼を寄せていただけた時が一番嬉しいですね。例えば、私の医院には、親子で来院してくださる患者さんだけでなく、なんと4代にわたって来てくださる患者さんもいらっしゃるんですよ。そうした方々を見ると本当に嬉しく思います。また、遠方からわざわざ足を運んでくださる患者さんに対しては、なんとかベストな治療をしてあげようという気持ちになりますし、それができた時も喜びを感じます。対人業である以上、信頼関係がすべてですから、信頼して来てくださる方のために尽力できることが、私にとっての一番の喜びであり、やりがいだと考えています。
—経営理念についてお聞かせください。
基本的には親切な態度と温かい言葉ですね。患者さんに寄り添い、優しく接することを常に心がけています。
—経営者として大切にされているポリシーはありますか?
必要なことはきちっと行い、不要なことはしないということです。社会人として常識的であること、そしてその常識に沿って行動することが最も大切だと考えています。
—進化の早い歯科医療において、他のクリニックにもおすすめしたい技術はありますか?
ぜひ「エルビウムヤグレーザー」は取り入れていただきたいですね。当院では「ライトタッチレーザー」を導入しましたが、あれは非常に使いやすいと感じました。一般の歯科臨床においても、これから非常に役立つものだと思いますから、導入することで治療の幅が広がることは間違いないと思います。
—船橋先生の考える、直近の目標やビジョンについてお聞かせください。
考えてみれば、ひたすら患者さんの要望に合ったことをして、満足して帰ってもらうということ。それこそが最も大切なことです。そして、私たちは社会の構成員の一人ですから、この仕事を通じて社会に役立てることが、今後も現行でできたら良いのではないかと思っています。
—最後に、これから開業を目指す先生方に、アドバイスをお願いいたします。
技術的な面では、先ほどお話ししたようにライトタッチレーザーのような新しい機材や技術を取り入れることで、できることの幅が広がると思います。精神的な面で言えば、「己の欲せざる所、人に施すことなかれ」という、論語の言葉があります。まさにその言葉の通りで、自分がされて嫌なことは人にもしないということを大切にしてほしいです。
Profile
院長 船橋 洋一
船橋歯科医院 院長 船橋 洋一先生は、1962年6月に設立された医院を2007年8月に継承されました。ホームページには「人間50歳を過ぎれば老成し落ち着いていくものですが、歯科の分野の進歩は著しく、この間に歯科治療は年々変化してまいりました。」と述べられ、絶えず変化する歯科医療の中で、医療の本質を見極めた審美的、機能的、かつ低侵襲な診療の提供を目標とされています。特に「当院を選択してくださる方の各ライフサイクルに応じた最大の幸福に寄与する治療の提供をお約束いたします。」という言葉に、患者さん一人ひとりに真摯に向き合う院長の強い信念が込められています。地域の健康を長く支える船橋歯科医院の三代目として、技術と信頼を受け継ぎながら、新たな歯科医療のあり方を追求されています。