Interviewインタビュー

対話を重んじ、お腹の悩みに寄り添う「地域のファーストコール」へ。桜上水消化器内視鏡・呼吸器内科広瀬クリニック 廣瀬雄紀副院長が目指す地域医療のカタチ

桜上水消化器内視鏡・呼吸器内科広瀬クリニック

副院長 廣瀬 雄紀

東京都杉並区に位置する「桜上水消化器内視鏡・呼吸器内科広瀬クリニック」。20年以上にわたり地域医療を支えてきた同院は、2025年に移転・リニューアルを行い、新たな一歩を踏み出しました。今回は、同院の副院長である廣瀬雄紀先生にお話を伺いました。父親の背中を追って医師を志したきっかけから、ご自身の経験を活かした消化器内科へのこだわり、そして患者さん一人ひとりと向き合う診療理念まで、地域に根差したクリニックとしての熱い想いと今後のビジョンを詳しく語っていただきました。

お腹の悩みに寄り添う地域のホームドクター・桜上水消化器内視鏡・呼吸器内科広瀬クリニック 廣瀬雄紀副院長インタビュー

医師としての原点と消化器内科への想い

まずは医師を志したきっかけからお聞かせいただけますか。

元々は、私の父が内科の開業医をしていたことが大きなきっかけです。小さい頃から父の働く背中を見て育ちました。ちょうど私が高校生の時に父が開業したのですが、地域の方々の健康を支える姿に自然と憧れを抱くようになり、将来は自分も同じように地域医療に貢献したいと考えるようになりました。

お父様の存在が身近なロールモデルだったのですね。そこから数ある診療科の中で、なぜ消化器内科を専門に選ばれたのでしょうか。

実は、私自身が昔からあまりお腹が強い方ではなかったんです。電車に乗るとお腹が痛くなってしまうような、いわゆる「過敏性腸症候群」のような症状に学生時代からずっと悩まされてきました。自分自身が患者としてお腹のトラブルの辛さを身をもって知っていたからこそ、医療の道へ進むにあたって同じ悩みを持つ方の力になりたいと強く思うようになりました。

ご自身の経験があるからこそ、患者さんの痛みに深く寄り添えるのですね。

そうですね。お腹の痛みや不調は、周囲に理解されにくく、日常生活の質を大きく下げてしまうものです。だからこそ、自分のこれまでのアレルギーや体調不良の経験を医療に還元し、患者さんの目線に立った丁寧な診療を行いたいと考え、消化器内科学の道へと進むことを決めました。

クリニックの継承と新たな診療体制

こちらのクリニックは移転・リニューアルを経て、先生が副院長として経営の舵取りもされていますが、継承・参画にあたってどのような想いがありましたか。

私の中では、別の場所で新しく開業するという選択肢は最初からありませんでした。父がこれまで20年近く築いてきたこのクリニックを一緒に、そして将来的にしっかりと受け継いでいくことが自然な流れでした。現在は私が管理医師となり、経営面も担いながら、父と共に二診体制で診療を行っています。

お父様との二診体制になったことで、クリニックの強みはどう変化しましたか。

呼吸器が専門である父の領域と、私の専門である消化器領域を掛け合わせることで、より幅広い内科疾患に対応できる体制が整いました。また、大学病院や基幹病院で私がこれまで学んできた知見を活かし、新しく専門的な内視鏡(胃カメラ・大腸カメラ)検査を導入したことも、リニューアルにおける大きな変化です。

リニューアルから約半年が経ちましたが、現在のチームの状況はいかがでしょうか。

移転に伴い、これまでのスタッフや家族に加え、新しく素晴らしい看護師さんたちも集まってくれて、非常に心強いチームでスタートを切ることができました。現在は診療曜日を増やしたこともあり、チーム一丸となって新しい検査体制の周知や、よりスムーズな院内連携に力を入れているところです。

対話を重視する診療理念と「人間を診る」こと

クリニックが最も大切にされている「診療理念」について教えてください。

一言で言えば「対話を大切にする医療」です。最近はスマートフォンの普及などもあり、事前にWeb問診をしていただく効率的なシステムも導入していますが、それはあくまで補助的なものです。診察室での実際の対話を通じて、患者さんの背景にある細かな悩みや不安まで深く聴き出すことを最優先にしています。

効率化だけを求めるのではなく、患者さんとの直接のコミュニケーションを重んじているのですね。

その通りです。私の母校である東京慈恵会医科大学には「病気を診ずして病人を診よ」という伝統的な教えがあります。医学的なデータや病気そのものを正しく診断することはプロとして大前提ですが、それだけで終わってしまっては、本当の意味で患者さんを救うことはできません。

「病人を診る」とは、具体的にどのようなことでしょうか。

開業医・地域医療の現場においては、その人の生活背景や心の不安も含めた「全体像」を診ることが何よりも大切だと実感しています。病院での検査のように「異常がなかったから終わり」とするのではなく、その後の体調管理や、日常のちょっとした困りごとを気軽に話せるような、人間同士の信頼関係を築いていきたいですね。

地域医療の未来とホームドクターとしてのビジョン

これからのクリニックのビジョンや、2〜3年後に目指したい姿を教えてください。

当院がある桜上水駅や下高井戸駅周辺は、遠方からたくさんの方が集まるような大きなターミナル駅ではありません。だからこそ、より地域にしっかりと根を張り、地元の皆さんに深く信頼される存在でありたいと思っています。これまで父が守ってきた信頼をベースに、さらに地域密着の医療を深めていくことが目標です。

具体的には、地域の中でどのようなポジションでありたいとお考えですか。

何か身体に不調や不安を感じた時に、真っ先に「あそこに行って廣瀬先生に相談してみよう」と思ってもらえるような、地域全体のファーストコール(最初の相談窓口)でありたいですね。私の専門である消化器のことはもちろん、それ以外の内科全般のトラブルに対しても、一番に頼っていただける存在を目指しています。

最後に、これから開業医を目指される先生方へアドバイスやメッセージをお願いいたします。

経営的な課題や、今のご時世ならではのWebマーケティングなど、乗り越えるべきことはたくさんあって大変ですが、患者さんの悩みが解決して笑顔になっていく姿を一番近くで見られるのは開業医の醍醐味です。人と向き合う医療が好きな先生なら、きっと大きなやりがいを感じられるはずですので、ぜひ一歩を踏み出してみてください。

Profile

副院長 廣瀬 雄紀

2011年3月に東京慈恵会医科大学医学部を卒業。同年4月より社会保険中央総合病院(現・東京山手メディカルセンター)にて初期研修を修了。2013年4月、東京慈恵会医科大学消化器肝臓内科に後期研修医として入局し、同大附属第三病院などで専門知識と臨床経験を重ねる。2020年4月からは独立行政法人地域医療機能推進機構 東京山手メディカルセンターの消化器内科にて、胃カメラ・大腸カメラをはじめとする高度な内視鏡診療に従事。2025年7月、実父が院長を務める「桜上水消化器内視鏡・呼吸器内科広瀬クリニック」に副院長として参画。自身の経験に裏打ちされた丁寧な対話と、苦痛の少ない内視鏡検査を提供し、地域住民の健康を支えている。

会社情報

医院名

桜上水消化器内視鏡・呼吸器内科広瀬クリニック

設立

2003年