地域に根差した「医療完結型」クリニックへの挑戦–田中整形外科まりこ眼科 田中 稔一郎インタビュー
2026.03.04
「地域に根差し、女性の健康をトータルで守る」田雜院長が描く、受診のハードルを超えた先にある未来
かなこレディースクリニック横浜みなとみらい
院長 田雜 瑞穂
横浜みなとみらいの街並みに寄り添う「かなこレディースクリニック横浜みなとみらい」。ここでは、婦人科と乳腺外科という、女性にとって非常に重要でありながら、どこか受診のハードルを感じてしまいがちな二つの領域を専門的に扱っています。 今回は、同クリニックの院長を務める田雜瑞穂(たぞう みずほ)先生にお話を伺いました。聖マリアンナ医科大学での豊富な臨床経験を経て、現在は「地域密着型のクリニック」という新たなステージで、一人ひとりの患者様に真摯に向き合っていらっしゃいます。乳腺外科医としての専門性はもちろん、女性ならではの細やかな視点で語られる「これからのクリニックの在り方」とは。田雜先生の温かな人柄と、医療に対する情熱が伝わるインタビューをお届けします。
—まずは、田雜先生が医師を志したきっかけを教えてください。
祖母の影響がとても大きかったですね。祖母は長年、看護師や保健師として働いていました。その働く姿を見て育つ中で、私自身も一人の女性として専門的な資格を持ち、自立して生きていけるようになりたいと、自然と医師を志すようになりました。
—乳腺外科という専門領域を選ばれた理由は何ですか?
女性ならではの疾患に向き合い、専門性を活かして患者様をサポートしたいという想いがありました。乳腺外科は、診断から治療、その後の経過観察まで、患者様の人生に長く深く関わることができる領域である点に非常にやりがいを感じています。
—これまでの経歴の中で、今の診療に活きている経験はありますか?
聖マリアンナ医科大学の乳腺・内分泌外科や、ブレスト&イメージング先端医療センターでの経験が今の基盤になっています。高度な専門医療の現場にいたからこそ、クリニックという身近な場所で、いかに質の高い一次診療を提供できるかを常に考えるようになりました。
—かなこレディースクリニック横浜みなとみらいでは、どのような診療を行っていますか?
乳腺外科としては乳がん検診が主ですが、クリニックならではの診療も多いです。良性のしこりや、授乳中のお母様の乳腺炎、さまざまな胸のトラブルなど、地域の皆様が困ったときにすぐに相談できる体制を整えています。
—婦人科と乳腺外科が併設されていることのメリットは何でしょうか?
女性特有の悩みは、婦人科的なものと乳腺的なものが重なることも多いです。当院のように二つの科が連携していることで、患者様はあちこちへ行かずに一箇所でトータルに診察を受けられる。その利便性が受診のハードルを下げることにつながればと思っています。
—採用やスタッフとの関わりで、院長として意識されていることはありますか?
採用自体は理事長が行うことが多いのですが、現場ではスタッフの「接遇」を重視しています。患者様は不安を抱えて来院されるので、医療技術だけでなく、いかに「柔らかく温かい対応」ができるかを大切にしています。
—クリニックのIT化やDX(デジタル・トランスフォーメーション)についてはいかがですか?
電子カルテなどは既に導入していますが、今後は自動精算機の導入なども検討しています。待ち時間を少しでも短縮し、患者様の利便性を高めることで、より快適に通っていただけるクリニックを目指したいですね。
—「女性にとって通いやすいクリニック」であるために、工夫されていることはありますか?
婦人科や乳腺外科は、どうしても「怖い」「恥ずかしい」というイメージが先行して受診をためらわれがちです。だからこそ、院内の雰囲気づくりはもちろん、説明一つとっても患者様の不安を取り除けるよう、優しく丁寧な言葉選びを心がけています。
—集客や広報において、特に力を入れている活動はありますか?
Instagramでの情報発信を行っています。乳腺疾患の知識やちょっとしたコラムを掲載することで、まずは私たちのことを知っていただき、クリニックを身近に感じてもらえるきっかけになればいいなと考えています。
—毎年10月の「ピンクリボン月間」には特別な取り組みをされていますね。
はい。平日はお忙しい女性のために、10月の第3日曜日には全国の乳腺クリニックと協力して「日曜乳がん検診」を実施しています。普段なかなか検診に来られない方に、この機会をぜひ活用していただきたいですね。
—今後、クリニックをどのような場所にしていきたいですか?
特にこの地域の若い女性の方々が、「何かあれば、かなこレディースクリニックに行けば大丈夫」と安心してもらえるような、地域に根ざした場所であり続けたいです。ずっと先まで地域の健康を守る存在でありたいですね。
—田雜先生が医師として叶えたい、一番の「夢」を教えてください。
「乳がんで亡くなる人を一人でも多く減らしたい」ということに尽きます。乳がんは、検診を受けていただければ助かる可能性が非常に高い疾患です。私の力は微力ですが、一人でも多くの女性を救うために貢献し続けたいと思っています。
—最後に、乳腺外科の開業や診療を志す他の先生方へメッセージをお願いします。
乳腺外科は単科だと利益を出すのが難しいと言われることもありますが、婦人科などと連携することで、女性のための総合的な診療が可能になります。女性が通いやすいクリニックが増えることは、社会全体にとっても非常に意義があることだと思っています。
Profile
院長 田雜 瑞穂
聖マリアンナ医科大学医学部を卒業後、同大学の乳腺・内分泌外科学に入局。その後、聖マリアンナ医科大学附属研究所 ブレスト&イメージング先端医療センター附属クリニックなどで、乳腺診療の第一線において研鑽を積まれています。 「乳腺疾患の早期発見」と「女性が通いやすい環境づくり」に情熱を注がれており、かなこレディースクリニック横浜みなとみらいにて、婦人科と連携した包括的な女性医療を提供されています。一人ひとりの不安に寄り添う丁寧なカウンセリングと、確かな診断技術に定評があります。