「怪我を理由に夢を諦めさせない」科学的根拠に基づいた治療でアスリートの未来を拓く――「夢」整形外科スポーツクリニック 岡崎史朗院長
2026.02.12
医療の最前線から、美容の最高峰へ。L’amour clinic Tokyoの挑戦
L’amour clinic Tokyo
院長 片岡 紘士
東京・渋谷の新たなランドマーク「渋谷サクラステージ」内にクリニックを構える「L’amour clinic Tokyo」。その統括院長を務める片岡紘士先生は、かつて大学病院の心臓血管外科医で異例の経歴を持つ先生です。 片岡先生は、自らも幼少期に先天性の心疾患によって手術を受けた経験を持ち、二十歳まで継続的な通院を余儀なくされていました。その原体験が医師を志すきっかけとなり、高度な手技が求められる心臓外科の道へと進みました。しかし、ある経験をきっかけに美容医療の世界に新たな価値を見出し、転身を決意します。今回のインタビューでは、独立後の苦難や、激戦区における戦略、そして最新技術を見据えた展望などお伺いしました。
—さっそくですが、片岡先生が医師という道を選ばれた背景を教えてください。
私は先天性の心疾患を持って生まれてきたこともあり、1歳9か月のときに心臓の手術を受けています。その後も物心ついた頃から年に1、2回は継続的に病院へ通う生活が続いていました。二十歳でそのフォローが終わるまで、医療という存在が常に生活の身近にあったことが進路を決める際の大きな要因となりました。
—大学病院などで心臓外科医として活躍されていた中、なぜ美容外科へ転身されたのでしょうか?
心臓外科医として働いている中で、友人に誘われて美容外科に携わったのがきっかけです。そこで非常に大きな衝撃を受けました。心臓外科もやりがいのある仕事でしたが、美容外科では自分の施した技術の結果がすぐ目の前に現れ、それに対して患者様から直接喜びの声や感謝をその場でいただける。この「ダイレクトなフィードバック」にとてもやりがいを感じました。
—大きな組織にいた頃と比べて、どのような違いを感じましたか?
大学病院のような大きな組織ではどうしても体制が優先され、若手医師が直接患者様からの感謝を肌で感じる機会はそう多くありません。美容医療の現場で自分の技術が誰かを幸せにし、その感謝が直接自分に届くという環境がプロフェッショナルとして非常に新鮮で魅力的に映りました。
—「L’amour clinic Tokyo」を開業しようと決意された理由を教えてください。
勤務医として働く中で組織の方針に左右されず、自分が本当に良いと信じる医療を提供したいという思いが強くなったからです。患者様に対して、自らのイニシアチブですべてを決定し責任を持って提供できる場所を作りたい。その思いを形にしたのがこのクリニックです。
—開業後、順風満帆とはいかない時期もあったそうですね。
はい、立ち上げ当初は本当に苦労しました。思うように売上が立たず人件費の問題に直面したんです。スタッフに事情を説明したところ、当時のメンバーのほとんどが一度に辞めてしまうという事態になりました。最終的に私を含めて2人で掃除や洗濯、仕入れ、備品管理といった雑務まですべてをこなさなければならない状況が半年以上続きました。
—そのどん底の状況をどのように打開されたのでしょうか?
少数精鋭で必死にクリニックを回しながら、集客に全力を注ぎました。夏頃から徐々にお客様が増え始め、ようやく次のスタッフを雇用できる体制が整いました。あの時期に経営の難しさと同時に、現場を支えてくれるスタッフの重要性を痛感しました。
—美容クリニックが乱立する渋谷というエリアで、どのような戦略をとられていますか?
「どこでブランドを確立するか」という立ち位置を明確にすることです。幸いなことに美容ポータルサイトの「カンナムオンニ」において、医師としての口コミ評価でナンバーワンをいただくことができました。まずは特定のプラットフォームで圧倒的な信頼を得ることで、認知度を高める戦略をとりました。
—集客においてはデジタル施策もかなり強化されているようですね。
そうですね。Instagram、TikTok、YouTube、そしてGoogleのMEOといったマルチチャネルでの展開を継続しています。特にGoogleの口コミは1,000件を超えていますが、これはスタッフたちの成果です。現場の頑張りには本当に感謝しています。
—スタッフの採用において、片岡先生が最も重視しているポイントは何ですか?
1番はコミュニケーション能力です。美容医療は接客業としての側面も強く、高級ホテルに近いレベルのマナーや気配りが求められます。小規模なクリニックだからこそ全員が同じ目標を持ち、高いプロ意識を持って動けるメンバーであることが不可欠です。そこが揃わないと組織は円滑に回りません。
—予約システムなどの内部的なDX(デジタルトランスフォーメーション)も進んでいるのでしょうか?
予約システムと連携したセルフ会計(自動精算機)の導入を進めています。単に導入するだけでなく、電子カルテと連動してオペレーションの負担を減らすことが重要だと考えています。こうした効率化を進めることで、スタッフがより患者様とのコミュニケーションに集中できる環境を作りたいと考えています。
—最後に、今後の夢や目標を教えてください。
都内でまず3店舗ほど展開することを目指しています。その後は、美容だけでなく保険診療もカバーできるクリニックを立ち上げたいという構想もあります。そこでは働く先生方の得意分野を最大限に発揮してもらえるような場を提供したいです。医療と最新技術を融合させながら、常に新しい挑戦を続けていきたいですね。
Profile
院長 片岡 紘士
昭和大学卒業後、昭和大学江東豊洲病院、昭和大学藤が丘病院にて心臓血管外科を専攻。心臓外科医として高度な手術経験を積む。自らも幼少期に心臓手術を受けた経験があり、医療の重要性を身をもって理解している。その後、美容クリニックでの勤務を経て、自らの理想とする美容医療を形にするため「L’amour clinic Tokyo」を開業。現在は統括院長として、心臓外科で培った精密な手技と、ITを駆使した効率的なクリニック経営の両立に注力している。