地域に根ざし、専門性を活かした医療を届ける「まつもと内科・循環器内科」松本健佑院長インタビュー
2026.03.30
心臓のスペシャリストから地域の頼れるかかりつけ医へ。まつもと内科・循環器内科、松本健佑院長が紡ぐ『信頼の医療』
まつもと内科・循環器内科
院長 松本 健佑
岡山県岡山市中区に位置する「まつもと内科・循環器内科」。2026年2月に開院したばかりのこのクリニックで、地域の健康を支えるべく奮闘しているのが松本健佑院長です。松本院長は、日本屈指の心臓病専門病院である榊原病院で長年研鑽を積んできた、循環器医療のエキスパート。高い専門性を持ちながらも、その語り口は非常に穏やかで、患者さん一人ひとりの生活に寄り添う温かさを持ち合わせています。 なぜ、高度な専門医療の現場から、地域に密着したクリニックの開院を決意したのか。そして、松本院長が掲げる「職員幸福度」を重視したクリニック経営とはどのようなものか。今回は「まつもと内科・循環器内科」にて、松本院長の歩んできた道のりと、これからの展望についてお話を伺いました。
—まずは、数ある職業の中から松本先生が医師を目指されたきっかけを教えてください。
私の父親が小児科医だったのですが、実は2歳の時に私自身が「川崎病」という病気にかかったんです。 当時は治療法が確立されておらず後遺症も懸念される状況でしたが、父が必死に奔走して私を助けてくれました。 その後、14〜15歳の反抗期の頃に祖母から「あなたは大勢の人に助けられて育ったのだから、次はあなたが人のために頑張りなさい」と言われたことが、具体的に医師を志す決め手となりました。
—お父様の背中と、おばあ様からの言葉が今の松本先生を作っているのですね。
そうですね。反抗期で手を焼いていた私に、祖母なりの教えだったのかもしれません。 その時から、自分の将来として具体的にイメージできる仕事は「医師」しかありませんでした。
—現在の専門である「循環器内科」を選ばれた理由は何でしょうか?
内科の中でも特に循環器は、生活習慣病から心疾患まで幅広く、かつ命に直結する分野です。 榊原病院という心臓病の基幹病院で約10年間、急性期医療に携わってきましたが、専門性を磨くことで多くの患者さんの人生を支えられる点にやりがいを感じたからです。
—高度な専門病院から、地域に根ざしたクリニックを開院しようと思われた背景を教えてください。
榊原病院のような急性期病院、訪問診療、そして外来診療と、医療の様々なフェーズを経験する中で、「患者さんの人生をより長く、継続的に診ていきたい」という想いが強くなったからです。 自分がこれまで培ってきた専門能力を、今度は地域の方々の日常を支えるために活かしたいと考え、開院に至りました。
—この「中納言町」という場所を選ばれたことには、何か戦略的な意味があるのでしょうか?
はい。当院は、心臓疾患の榊原病院と脳神経疾患の旭東病院、そして総合病院である川崎医科大学総合医療センターという、地域の中核となる三つの専門病院に挟まれた位置にあります。 私自身が専門医として、病院と地域を繋ぐ「ハブ」のような役割を担い、少し高度な判断が必要な患者さんをスムーズに受け入れたり、紹介したりできる場所だと確信してここを選びました。
—開院して約1ヶ月ですが、実際に経営をスタートさせてみていかがですか?
行政手続きや書類仕事の多さには苦労しましたが、非常に充実しています。 以前の病院から私をわざわざ探して来てくださった患者さんもおられ「開院してくれてありがとう」という言葉をいただいた時は、本当に医師冥利に尽きると思いました。
—松本先生が経営者として、特に大切にされているポリシーは何でしょうか?
最も重視しているのは「職員幸福度」を上げることです。 職員が「自分の仕事が誰かの役に立っている」と実感し、ポジティブに働ける環境でなければ患者さんを幸せにすることはできません。 給与などの待遇はもちろん、働きがいを感じられる職場づくりを常に意識しています。
—素晴らしいお考えですね。スタッフの方々とのコミュニケーションで意識していることはありますか?
医療の現場はストレスも多いですが、できるだけ「嫌々働く」のではなく自発的に取り組める空気感を大切にしています。 職員が笑顔でいれば、それは必ず患者さんへの接遇の良さとして伝わりますから。
—今後の「まつもと内科・循環器内科」のビジョンについて教えてください。
他院ではなかなか対応が難しい「ペースメーカーの管理」などの専門領域を強化しつつ、地域の先生方から「循環器の相談なら松本先生に」と信頼される存在になりたいです。 病院の先生方から見ても「あそこのクリニックなら安心して任せられる」という高い信用度を築いていくことが目標です。
—ブログなども精力的に更新されていますが、情報発信で心がけていることは?
医学的な教科書の内容をただ書くのではなく、私の「個性」や「考え方」が見える文章を心がけています。 AI時代だからこそ人間味のある言葉で発信することで、「この先生なら相談しやすそうだな」と感じていただける方を増やしたいと思っています。
—最後に、これから開院を目指す先生方へアドバイスやメッセージをお願いします。
自分の専門以外の分野も広く勉強しておくこと、そして「人脈」を大切にすることです。 クリニックは一人では成り立ちません。病院の先生や地域の他職種の方々に可愛がってもらい、連携を深めることが最終的に患者さんを守ることに繋がります。
Profile
院長 松本 健佑
2009年、京都府立医科大学卒業。京都中部総合医療センターでの初期臨床研修を経て、2011年より日本屈指の心臓病専門病院である「心臓病センター榊原病院」循環器内科に10年以上勤務。動脈硬化や心疾患などの急性期医療に深く携わる。 その後、あしもりクリニック等での診療を経て、2026年2月に岡山市中区にて「まつもと内科・循環器内科」を開院。 現在も榊原病院での外来診療(非常勤)を継続し、高度専門医療と地域医療の架け橋として尽力している。 職員幸福度を経営の軸に置き、患者の人生に寄り添う温かな医療を追求している。