Interviewインタビュー

「一生涯のお付き合い」を掲げる宮田 匡人 院長の真の想い

医療法人 宮田歯科医院

院長 宮田 匡人

京都市右京区に拠点を構える【医療法人 宮田歯科医院】は、「一生涯のお付き合いを前提とした、責任ある治療」をコンセプトに、患者様一人ひとりに真摯に向き合う歯科医院です。インプラントから矯正、審美まで幅広く対応する総合診療(包括的歯科診療)を得意とし、遠方からの来院や他院で断られた難症例の相談も絶えません。その中心に立つのが、宮田匡人院長先生です。本日は、常に最先端の知識と技術を追求し、独自の哲学をもって医療と組織運営に取り組む宮田院長に、開業のきっかけから理想とする医療の姿、そして次世代の歯科医師へのメッセージまで、熱い想いを伺いました。

患者様、スタッフ、そして自身のために「最高水準の医療」を追求し続ける–医療法人 宮田歯科医院 宮田 匡人 院長インタビュー

歯科医師としての原点と開業への信念

歯科医師を志された、一番のきっかけは何でしたか?

当院は祖父母の代から続く歯科医師家系なので、家族全員が歯科医師という環境が大きかったですね。もともとサラリーマン気質ではない自分を自覚していたので、自然とこの医療の道を意識し、自分の裁量で事業を興したいという思いで歯科医師になりました。

勤務医ではなく、ご自身で開業を決意された決め手は何だったのでしょうか?

自分の理念に基づいた医療を、責任をもって提供できる環境が必要だと考えたからです。勤務医では体制や方針に左右されますし、何より患者様を一生涯にわたって診続けることが難しい。自分で開業すれば、提供した治療に対するフィードバックを直接得て、それを次の治療に活かすことができるため、医療人としての成長にも重要だと考えました。

開業される前に、他院を多く見学されたと伺いました。

開業3年目に、このままで良いのかと悩んだ時期があり、1年間で30件ほどの歯科医院を見学しました。無給でもいいから勉強させてくれとお願いし、自分が育つべき環境を探しました。その中で、「この環境こそが、自分を成長させる」と確信した場所へ、縁もゆかりもない土地へ飛び込みました。まず行動し、チャンスを掴みに行くことが大切です。

宮田歯科医院の提供する独自の歯科医療

宮田院長が考える「良い歯科医療」とは、具体的にどのようなものでしょうか?

良い治療と良い医療の両方を兼ね備えることです。治療の質が高くても、人間的な信頼関係が築けていなければ「良い医療」とは言えません。逆も然りです。当院は「一生涯のお付き合いを前提とした責任ある治療」をコンセプトに、患者様との信頼を基盤に、最高水準の治療を提供し続けています。

最も得意とされている診療スタイルは何ですか?

特定の分野に特化するのではなく、口腔内全体を総合的に診断し、治療計画を立てる包括的歯科診療(オーラルコーディネート) を得意としています。例えば、根管治療を完璧に行っても被せ物が悪ければ予後が悪くなるため、全ての治療において高い水準を追求し、一貫した哲学と技術で連携させる必要があるのです。私は矯正、インプラント、補綴など、全てを自身で担当しています。

他院で断られた難症例やトラブルを抱えた患者様も多くいらっしゃるとか?

はい、当院は「駆け込み寺」のような存在でありたいと思っています。患者様は他院の治療で不信感を抱いたり、複雑な問題を抱えたりして来院されます。誰かがやらなければならないことなら、私が最後の砦として引き受けるべきだという強い思いがあります。時には、刑事事件になったインプラントの後始末を引き受けたこともあります。

治療に対する考え方で、スタッフの方々にも共有している大切なことはありますか?

「患者様を自分の家族だと思って治療しているか」 という点です。自分の家族に施せないような治療を患者様に行うことは許されません。また、私自身が神様でも魔法使いでもないので、「できること」と「できないこと」ははっきり伝えます。その上で、誠心誠意、患者様に向き合うことが大切です。

独自の哲学に基づく組織運営とスタッフ教育

理想の組織を作る上で、スタッフの採用や育成で特に注力していることは何ですか?

スタッフが「長く働きたい」 と心から思える環境づくりです。当院では教育システムを整え、先輩が後輩に丁寧に教え、「教える喜び」 を全員が共有しています。これにより、新卒で入ったスタッフでも、半年後には他院の3年目のスタッフよりも高いレベルで仕事ができるよう育成しています。離職率が低いことも当院の自慢です。

先生とスタッフの方々の関係性は、どのようなものなのでしょうか?

上下関係を無理に作るのではなく、フラットな関係を大切にしています。ただし、根底には互いへの尊敬があり、先輩方は自分が若手だった頃を思い返し、優しさだけでなく成長を促すために厳しく指導することもあります。実力がある人ほど、偉ぶることはありませんから。

歯科医師の育成や開業支援にも関わられていると伺いました。

はい、勉強会で知り合った先生方と共同で、月に一度、若手歯科医師の相談会をズームで開いています。開業で悩んでいる方や、クリニック運営のビジョンを持てない方に、どう進むべきか、何が重要なのかを一緒に考えています。当院のスタッフも自ら望んで参加しています。

先生が考える、良い医療を提供し続けるための秘訣は何ですか?

「余計なものを断捨離すること」 です。当院は広告費や高額な求人費をほとんどかけていません。その分、保険診療でも妥協せず、質を高く維持できますし、スタッフの給与も平均より高く設定できています。コストをかけないことが、スタッフの待遇改善と医療の質の向上に繋がっています。

未来の歯科医療と次世代へのメッセージ

経営者として、今後のクリニックのビジョンや目標をお聞かせください。

ビジョンを声高に語るより、「今」 やるべきことに全力を尽くすことが、結果として良い未来に繋がると信じています。今後は、優秀な若手技工士が入社したこともあり、院内技工をさらに充実させ、来年を目処に外部からの技工依頼も受けていく予定です。働く環境を広げるため、もう一部屋借りてユニット増設も計画中です。

先生にとって、「学ぶこと」とはどのような意味を持ちますか?

医療は日進月歩ですから、学びを止めることは患者様への迷惑に直結します。もし私が勉強しなくなったとしたら、それは歯科医師を辞める時だと思っています。患者様の最高の予後を実現するため、常に最新の知識と技術を貪欲に吸収し続けることが、医療人の使命です。

開業を迷う若い歯科医師に、最後にメッセージをお願いします。

人生は一度きりです。悩むくらいなら行動するべきです。そして、自分の弱みではなく強みを見つけて、それを最大限に伸ばすことに集中してください。そして、何よりも「何のために歯科医師になったのか」 という原点を忘れず、患者様に真摯に向き合うという信念を貫くことです。それができれば、必ず成功すると確信しています。

Profile

院長 宮田 匡人

医療法人 宮田歯科医院の院長、宮田 匡人 先生は、歯科医師家系に生まれ、その環境の中で自然と医療の道を志しました。2006年に鶴見大学歯学部を卒業(歯学部同窓会奨学生表彰)、鶴見大学病院にて総合歯科と歯科補綴学第2講座で臨床経験を積みます。その後、神戸市の坂口歯科クリニックでの勤務を経て、2013年に宮田歯科医院を開院。2017年には【医療法人 宮田歯科医院】として法人化を果たし、地域医療の発展に貢献されています。包括的歯科診療と高いレベルの修復治療を得意とし、患者様だけでなく、同業の医師やスタッフからも厚い信頼を得ています。常に「患者様のために何が最善か」を追求し、医療人としての研鑽を惜しまないその姿勢は、多く人々の模範となっています。

会社情報

医院名

医療法人 宮田歯科医院

設立

2013年