地域に根ざして歩む、おかざき足の血管外科痛みのクリニック院長のストーリー
2025.09.11
人と地域に寄り添う歯科医療のかたち
野町デンタルクリニック
院長 天笠 陽光
金沢市野町にある野町デンタルクリニックは、一般歯科から審美、予防、さらには東洋医学を取り入れた独自の診療で地域の方々の健康をサポートしています。今回は、院長の天笠 陽光先生に、歯科医師を志したきっかけから、クリニック経営、そして今後の展望について詳しくお話を伺いました。
—まず、天笠先生が歯科医師を目指されたきっかけを教えていただけますか?
子どもの頃から医療の仕事に漠然と憧れていました。気がついたら自然とその道を選んでいて、手先が器用だったこともあり、高校生の頃には歯学部を志していました。
—ご家族も歯科医師だったのですか?
親族に医療関係者はいましたが、代々歯科医師というわけではありません。
—開業については、最初から考えていらっしゃったのですか?
はい。開業を視野に入れて、この業界に入りました。結婚を機に妻の故郷である石川県で開業することになり、現在は同じ歯学部出身の妻と二人でクリニックを運営しています。
—天笠先生の専門分野について教えてください。
卒業後すぐに現場に出ましたので、専門は一般歯科全般です。
—診療で特に意識されていることはありますか?
患者さんは治療中、視界を遮られた状態で口を開けているため、頼れる情報は私たちの声や音だけです。そのため声のトーンや話し方、さらには治療中の臭いなど、感覚的な部分に細心の注意を払っています。痛くない治療は大前提として、少しでも安心できる環境を提供することを心がけています。
—スタッフの採用や育成についてはいかがでしょうか?
当院は10名体制で運営しており、新卒採用を中心に人材を確保しています。スタッフが育ち、ホスピタリティを発揮する姿を見ることが、何より嬉しい瞬間です。今は昔のように厳しく指導するのではなく、働きやすさを重視した教育を心がけています。
—働きやすい環境づくりの具体例はありますか?
一人暮らしで食生活が乱れがちなスタッフには、週に一度栄養バランスの取れたお弁当を支給しています。健康を守ることも経営者の大切な役割だと考えています。
—開業時に苦労されたことはありますか?
地域に縁がなく、患者さんがなかなか来てくれなかったことです。数年間は本当に厳しかったですが、少しずつ患者さんも増え、今の体制を作ることができました。
—導入して良かった設備やサービスはありますか?
開業当初から導入している口腔内カメラです。患者さんと一緒に口の中を見ながら説明できるので、理解度が格段に上がりました。
—クリニックの診療テーマについて教えてください。
当院のテーマは「内面からの健康と美しさ」です。口腔の健康は全身の健康の入口ですから、一般歯科や審美治療だけでなく、漢方や鍼治療、ヒアルロン酸なども取り入れています。通っていただければ「美」と「健康」をトータルでサポートできるクリニックを目指しています。
—どのような患者さんに来ていただきたいですか?
一般歯科に加えて「美」や「健康」に関心があり、プラスアルファのお悩みを抱えている方に来ていただけると嬉しいです。私たちにとってもやりがいがあります。
—今後の展望をお聞かせください。
若手スタッフが2〜3年後に大きく成長する時期を迎えます。その姿を見るのが一番の楽しみであり、クリニックの成長にもつながると考えています。
—最後に、これから歯科医師を目指す方へメッセージをお願いします。
経営は実際に開業してみないと分からないことが多いですが、人との出会いは必ず力になります。仲間や先輩方とのつながりを大切にし、失敗を恐れず挑戦してほしいと思います。
Profile
院長 天笠 陽光
野町デンタルクリニックの院長、天笠陽光先生は、東京の成城デンタルクリニックで臨床経験を積んだのち、神奈川の現・西山三好歯科クリニックにて副院長を務め、幅広い診療に携わってきました。平成20年10月には石川県で「野町デンタルクリニック」を開業し、地域に根ざした歯科医療を実践しています。また、平成22年度より金沢市教育委員会の依頼を受け、泉中学校の校医としても活動。診療だけでなく、地域の子どもたちの口腔健康を支える役割も担っています。豊富な経験と確かな技術、そして患者との信頼関係を大切にしながら、口元の健康と美しさを総合的にサポートする歯科医師です。