Interviewインタビュー

2世代、3世代と続く絆を大切に。すずきこどもクリニック院長が目指す、地域に寄り添う小児医療のカタチ

すずきこどもクリニック

院長 鈴木 幹啓

和歌山県新宮市。三重県との県境に位置するこの街で、地域の親子から絶大な信頼を寄せられているのが「すずきこどもクリニック」です。院長の鈴木幹啓先生は、自治医科大学を卒業後、三重大学小児科や数々の総合病院で研鑽を積み、小児救急や新生児集中治療の最前線で多くの命と向き合ってきました。 平成22年の開院以来、鈴木先生が大切にされているのは「患者ニーズの徹底的な追求」と、親御さんの不安に寄り添う丁寧なコミュニケーションです。本インタビューでは、医師を志した意外なきっかけから、この地での開院を決めた理由、そしてスタッフ一丸となって取り組むクリニック運営の裏側まで、鈴木先生の情熱に迫ります。

地域のこどもたちと、その先の未来を守る–「すずきこどもクリニック」鈴木幹啓院長が紡ぐ、信頼と絆の診療

医師としての原点と、地域に根ざした開院の歩み

まずは、鈴木先生が医師を志したきっかけを教えてください。

実は、私の両親は中卒で理容師をしておりまして、私自身も中学を卒業したら理容学校へ行くつもりだったんです。ところが、学校の先生から「成績が良いから進学を」と勧められまして。当時見ていたテレビドラマの影響で「医者ってかっこいいな」と、そんな単純な憧れから親に「医者になろうかな」と話したのが始まりでした。

その後、自治医科大学に進まれたのですね。この新宮市で開院されたのはなぜですか?

自治医科大学は卒業後に僻地医療に貢献する役割があり、私は三重県職員として紀南病院に5年間勤務しました。そこで地域の方々と深い絆が芽生えたんです。新宮市は紀南病院から車ですぐの場所で、人流も多く、勤務医時代からの患者さんも通いやすい。「縁」のあったこの地で恩返しをしたいと考えました。

開院されてから、特に印象に残っていることはありますか?

地域に長く根ざしていると、世代を超えた繋がりを感じます。かつて赤ちゃんだった子が20歳を過ぎたり、中学生だった子が今ではお母さんになって自分のこどもを連れてきてくれたり。「昔はこうだったね」という会話ができるのは、この場所で続けてきたからこその財産ですね。

徹底した「患者様目線」の診療スタイル

診察において、先生が最も大切にされていることは何でしょうか?

私たちの理念は「患者ニーズの徹底的な追求」です。医療を提供するのは当然ですが、それ以上に「患者さんが何を求めているか」に耳を傾けています。ただ診察するだけでなく、不安を解消して笑顔で帰っていただけるようなコミュニケーションを心がけています。

具体的に、患者さんのために工夫されている取り組みはありますか?

診察内容を「シール」にしてお渡ししています。お薬手帳に貼れる形式で、病名や、私が診察室で話した注意点をプリントアウトするんです。帰宅してから「先生なんて言ってたっけ?」となるのを防ぐための工夫です。

それは安心ですね。他にも、診察室以外のこだわりはありますか?

看護師がもう一度シールの内容を読み上げながら説明する「二段構え」の体制をとっています。私には直接聞きにくいことでも、看護師には聞けるという方も多いですから。多角的なアプローチで、親御さんの不安を一つひとつ丁寧に取り除くようにしています。

スタッフと築く、理想的なクリニック運営

クリニックの活気ある雰囲気の秘訣、スタッフ教育について教えてください。

実は、私はシフト作成などの管理業務には一切関与していません。看護師長や事務長に完全に任せています。スタッフを信頼して任せることで、彼女たちが自分たちで「どうすれば効率的に回せるか」を主体的に考えて動いてくれるようになります。

スタッフの方々の働きやすさも重視されているのでしょうか?

もちろんです。「早く終わったら早く帰っていいよ」と伝えていますし、有給消化率も100%です。給与水準も高く設定しています。労働条件を整えることが、結果として患者さんへの質の高いサービス、つまり「笑顔の対応」に繋がると考えています。

チーム一丸となって取り組んでいることはありますか?

流行期などの非常に忙しい時期でも、スタッフ同士の連携が非常にスムーズですね。誰かが指示しなくても、全員が「今何をすべきか」を共有できている。このチームワークこそが、すずきこどもクリニックの強みだと思っています。

これからの展望と、地域医療への想い

鈴木先生は、多くの企業やメディアでも活動されていますね。

喘息の指導資材やアプリの監修、CM出演など、幅広く活動させていただいています。こうした活動で得た知見を地域の診療に還元することも、私の役割だと思っています。

今後、クリニックとして目指したい姿はありますか?

少子化が進む時代だからこそ、一組一組の親子に提供する価値をより高めていきたいです。今は2世代の診療ですが、いずれは私が診た子の「孫」まで診る3世代の診療を目指したいですね。

最後に、地域の親御さんへメッセージをお願いします。

子育てには不安がつきものですが、新宮の地でこどもたちの成長をずっと見守り続けていきます。何かあれば、いつでも気軽に相談に来てください。私たちはこれからも、家族のような温かさで皆さんをサポートし続けます。

Profile

院長 鈴木 幹啓

すずきこどもクリニックの院長を務められています。自治医科大学を卒業後、三重大学小児科へ入局されました。その後、三重県立総合医療センターや国立病院機構三重中央医療センターなどで、新生児集中治療室(NICU)や小児救急といった高度な専門医療に従事してこられました。 紀南病院の小児科医長を経て、平成22年5月に和歌山県新宮市にて「すずきこどもクリニック」を開院されました。 現在は、喘息やアレルギー疾患に関する指導資材の監修、テレビCMへの出演、ウェビナー講師など、メディアや企業を通じた啓蒙活動にも精力的に取り組まれています。地域医療の枠を超え、こどもたちの健やかな未来を支えるための活動を幅広く展開されています。

会社情報

医院名

すずきこどもクリニック

設立

2010年