自然体で挑み続ける美容医療 ― CHINOWA CLINIC 則本翔先生インタビュー
2025.11.12
家族の暮らしに、ずっと寄り添う医療を。
医療法人双梢会 やすぎクリニック
院長 渡部 竜成
埼玉県富士見市に位置する「やすぎクリニック」。2026年、移転に伴い外来診療体制を大幅に強化した同院は、地域住民にとっての「安らぎの拠点」として注目を集めています。院長の渡部竜成先生は、長年、訪問診療の第一線で患者さんの人生に寄り添ってきました。 「安らかな毎日を支えたい」という想いから、自身の出身地である島根県安来(やすぎ)市の名を冠したクリニック。そこには、単なる病気の治療にとどまらない、多職種連携やコミュニティづくりへの深い情熱がありました。今回は渡部院長に、医師を志したきっかけから、移転に込めた決意、そして未来へのビジョンまでをじっくりとお伺いしました。
—さっそくですが、渡部先生が医師を志したきっかけを教えてください。
大学受験を控えた時期に、自分の体がこれほど精巧に不思議な仕組みで動いていることに純粋な好奇心を抱きました。その仕組みを勉強して納得したいと思ったのが始まりです。
—訪問診療の世界に飛び込まれたのはなぜですか?
病院での医療も大切ですが、患者さんの生活の場に伺う訪問診療には「生活に密着した医療」という魅力がありました。約4年間、専門のクリニックで経験を積む中で、自分の理想とする医療を形にしたいと考え開業を決意しました。
—「やすぎクリニック」という院名の由来を教えてください。
私の故郷、島根県安来(やすぎ)市から拝借しました。古事記の時代、スサノオノミコトがその地を訪れた際に「心が安らかになった」と言ったことが由来とされています。地域の皆様の毎日を安らかに支えたいという想いを込めています。
—今回、外来診療を大幅に強化した移転をされたようですが、その意図は何でしょうか?
これまでは訪問診療がメインでしたが、外来窓口を整えることで、より早い段階から地域の方々と関わりを持ちたいと考えました。外来に通っていた方が通院困難になっても、慣れ親しんだ私たちがそのまま訪問診療へ移行できる「切れ目のない医療」が理想です。
—訪問診療において、他院とは異なるこだわりはありますか?
「担当医が頻繁に変わらないこと」を大切にしています。大手の法人では毎回医師が異なることもありますが、それでは信頼関係を築きにくい。当院では責任を持って継続的に診る体制を整え、医療の質と安心感を維持しています。
—介護や他職種との連携についてはどのようにお考えですか?
医療だけで完結するのではなく、ケアマネジャーや訪問看護師さんとの情報共有が不可欠です。チャットツールなどを活用し、写真や動画を共有しながらリアルタイムで連携することで、多職種がワンチームとなって患者さんを支える体制を作っています。
—経営者として、スタッフに対してどのような想いを持っていますか?
医療従事者が幸せでなければ、患者さんに優しい医療は提供できません。以前の職場でスタッフが疲弊する姿を見てきたからこそ、当院では残業をほぼゼロにし、スタッフが笑顔で長く働き続けられる環境づくりを徹底しています。
—渡部先生の「色んな方から親しまれるような人でありたい」という言葉が印象的でした。
経営効率だけを求めれば「嫌われる勇気」も必要かもしれませんが、私はみんなに快適でいてほしい。スタッフ、患者さん、地域の皆さんに「ここなら通いたい、関わりたい」と思ってもらえる存在であり続けることが、私の幸せでもあります。
—具体的にスタッフとの関係で心がけていることは?
意見の相違がある相手の理由や理想を汲み取ることを大切にしています。自分が一歩引いて、みんなが納得して動ける形を模索する。多少非効率でも、感情的なつながりを大切にすることが、結果として良い組織を作ると信じています。
—2〜3年後の「やすぎクリニック」はどのようになっているでしょうか?
外来診療でも「地域で頼りにされる存在」として定着していたいですね。訪問と外来がスムーズに循環し、家族単位で丸ごとサポートできるような、地域に根ざした医療機関を目指しています。
—クリニック内に設けられた「レクリエーションホール」の活用法は?
病気になってから来る場所ではなく、病気になる前から集まれる場所にしたいという思いがあります。運動や趣味のサークル、健康増進イベントなどを開催し、独居の方も含めて誰もが社会的な繋がりを持てる「交流の拠点」にしていきたいです。やはり、社会的な繋がりがあることは、健康維持にとって最も重要な因子です。例えば同じ運動でも、グループで行うことでより大きな介護予防効果を期待できます。認知症のリスクも低減します。近年では、『社会的処方』という概念として注目されています。
—最後に、地域の皆様へのメッセージをお願いします。
お薬を出すだけでなく、生活習慣の改善や人との繋がり作りまで含めてサポートしたいと考えています。体調の不安はもちろん、介護の相談など、どんな些細なことでも「やすぎに行けば安心だ」と思ってもらえるよう、精一杯取り組んでまいります。
Profile
院長 渡部 竜成
島根県安来市のご出身で、初期研修ののち、訪問診療を専門とするクリニックにて4年間研鑽を積んでこられました。 その後、「身近で親身なかかりつけ医として地域医療に貢献したい」という強い想いのもと、埼玉県富士見市に「やすぎクリニック」を開設されました。 現在は、通院が困難な患者様への訪問診療と、2026年より本格始動した外来診療という2つの柱で、富士見市、ふじみ野市、三芳町の東入間地区をはじめ、志木、朝霞、新座エリアまで幅広く地域の方々をサポートされています。 ご自身の趣味でもある「地域の人々との交流」を大切にしながら、故郷の由来でもあり座右の銘でもある「吾が御心は安平(やす)けくなりぬ」という言葉の通り、地域の皆様の心が安まる医療の提供に尽力されています。