地域に根差した「医療完結型」クリニックへの挑戦–田中整形外科まりこ眼科 田中 稔一郎インタビュー
2026.03.04
親子二代で築く信頼の絆。ぜんなみデンタルクリニック・全並隆史院長が目指す「家族の笑顔を守る」歯科医
ぜんなみデンタルクリニック
院長 全並 隆史
愛知県豊田市に位置する「ぜんなみデンタルクリニック」は、長年地域住民の歯の健康を支え続けてきた歯科医院です。院長の全並隆史先生は、お父様の代から続くこのクリニックを受け継ぎ、専門である矯正歯科の知識と一般歯科の幅広い対応力を活かした診療を行っています。全並先生が何よりも大切にしているのは、患者様との「誠実な向き合い」です。歯科医院特有の緊張感を和らげる温かな雰囲気づくりや、スタッフ一丸となった「仲間」としてのチーム医療など、その取り組みは多岐にわたります。今回は全並隆史先生に、歯科医師としての原点から、理想とするクリニックの未来像まで、熱い想いを伺いました。
—さっそくですが、歯科医師を志したきっかけについて教えてください。
私は歯科医師である父が、実家と医院がつながっている環境で働く姿を間近に見て育ちました。幼い頃からその働く姿を格好いいと感じていたことが原点となり、中学生の頃には自分の意志で同じ道を目指そうと決めていました。
—矯正歯科を専門に選ばれた理由を教えてください。
大学卒業後は、歯並びを整えることで患者様の人生をより前向きなものに変えられる矯正治療に魅力を感じ、専門的に研鑽を積む道を選びました。名古屋の矯正歯科クリニックなどで修行を重ね、専門的な技術を身につけました。
—お父様のクリニックを継承された経緯は?
専門医としての道も考えましたが、父を頼って来院される地域の患者様をずっと診続けていきたいという思いが強くなりました。矯正だけでなく一般歯科も含めて地域の方々の力になりたいと考え、今のクリニックに戻り継承することを決意しました。
—子供たちへの診療で、特に心がけていることはありますか?
子供の頃の歯科医院での対応は非常に重要で、ここで失敗すると「歯科医院は怖い場所」という意識が定着してしまいます。そのため、信頼できる人間だと思ってもらえるよう優しい対応を徹底し、かしこまった関係ではなく、その子の親のような目線で砕けた関係を築けるよう努力しています。
—治療方針を決定する際のこだわりを教えてください。
経営的な視点よりも、患者様にとって本当に必要な治療は何かを一緒に見つけることを最優先にしています。自分の家族や友人に勧められないような治療は、決して患者様にも提案しないという誠実さを大切にしています。
—患者様とのコミュニケーションで意識していることは何ですか?
特に目元の表情を意識しています。歯科医師はマスクをしているため、忙しい時でも目元にイライラや怒りが出ていないか、常に優しい目でお話しできているかを自らに問いかけながら接しています。
—スタッフの方々とはどのような関係性を築いていますか?
スタッフは「雇用主と従業員」という枠を超えた、同じ目標に向かう「仲間」だと考えています。私に関わってくれるスタッフには皆幸せになってほしいですし、笑顔で生きていってほしいという願いが根底にあります。
—採用や教育についての考え方を教えてください。
基本的には新卒で採用し、一から大切に育てていく方針をとっています。スタッフが長く安心して働ける環境を整えることが、巡り巡って患者様への質の高いサービスにつながると信じているからです。
—働きやすい環境づくりのために導入したものはありますか?
スタッフの事務的な負担を軽減し、より患者様と向き合う時間を確保するために、自動精算機などのITシステムを導入しています。スタッフの心の余裕が、患者様へのより良い対応を生むと考えています。
—矯正治療の料金設定についてもこだわりがあるそうですね。
一人でも多くの方に笑顔になっていただきたいという想いから、矯正治療はできる限り低料金で行えるよう努めています。その方針を貫くため、開業以来、矯正治療の値上げなどは一切行っていません。
—先生が描く、理想のクリニック像を教えてください。
私の夢は、一つのご家族を「4世代」にわたって診させていただくことです。おじいちゃん、おばあちゃんからお孫さんまで、家族全員が「ここに通えば安心だ」と信頼を寄せてくれる場所であり続けたいと願っています。
—最後に、開業医を目指す先生へメッセージをお願いします。
目先の収入を追うのではなく、患者様に対して正しい治療、誠実な治療を続けることが何より大切です。自分の家族や友人を診るような気持ちで誠実に向き合っていれば、患者様は必ずついてきてくださり、結果として経営も安定していくはずです。
Profile
院長 全並 隆史
平成7年、愛知県立岡崎高等学校を卒業。平成13年に朝日大学歯学部を卒業後、愛知学院大学歯学部歯科矯正講座に入局し、矯正歯科の専門技術を研鑽する。平成16年に浅見矯正歯科クリニック(名古屋市)での勤務を経て、平成18年より父の営む全並歯科医院に勤務。平成27年、ぜんなみデンタルクリニックの院長に就任。専門医としての高度な矯正技術と、地域に寄り添う親しみやすい診療スタイルを両立させ、豊田市のホームドクターとして多くの信頼を集めている。