地域の健康を守る確かな診療と先見性。似鳥クリニック・似鳥純一院長が語る医療への情熱と未来
2026.10.23
「誠実な診断と一歩先行く取り組みで、地域の医療を支える」――似鳥クリニック・似鳥純一院長の挑戦
似鳥クリニック
院長 似鳥 純一
東京都文京区根津の地に根差し、地域住民の健康を支え続けている「似鳥クリニック」。院長を務める似鳥純一先生は、基幹病院やがん専門機関、海外留学などで高度な外科医療・呼吸器診療の経験を深く積み重ねてきた専門医です。2019年の開院以来、専門性の高い確かな診断力と地域密着のアプローチを両立させ、多くの患者さんから厚い信頼を寄せられています。本インタビューでは、似鳥純一院長に医師を志した原点から、クリニック開院への想い、デジタルツールを活用した集患・地域貢献の工夫、そして未来へ向けた展望について詳しくお話を伺いました。
—まずは、似鳥先生が医師を志されたきっかけについて教えていただけますでしょうか。
中学校3年生の時に、障害児支援に関連するボランティアでスキー学校に参加したことが大きなきっかけです。そこで出会ったお医者様の姿に感銘を受けました。また、私自身の妹が障害を持っていたこともあり、「人間はどう動き、障害を受けるとどう動かなくなるのか」「どうすれば治していけるのか」を自然と考えるようになり、高校2年生の時に医学部進学を決意しました。
—高度な基幹病院で長年キャリアを重ねてこられた先生ですが、どのような経緯でご開業に至ったのでしょうか。
私はこれまで東京大学医学部附属病院や国立がんセンターなどで、呼吸器外科医として専門性の高い医療に携わってきました。その中で、「病気の早期発見・早期治療のためには、地域の方々と最も近い場所で診療を行うことが重要だ」と実感したからです。基幹病院へお繋ぎする前段階として、地域で確かな診断を行う架け橋になりたいと考え、開院を決意しました。
—開業にあたって診療面で特にこだわられた点はどこですか。
自分の専門である肺の画像診断を最大限に生かすため、クリニック内にCT装置を導入した点です。外科医としての経験を生かし手元に確かな検査機器を揃えることで、見逃しのない精密な診断と迅速な対応が行える体制を整えました。
—開業されてからこれまでの間で、特に苦労されたエピソードなどはございますか。
開院してわずか3ヶ月ほどでコロナ禍に見舞われたことです。当時は未知のウイルスと戦いながら、自分やスタッフへの感染リスクという大きな緊張感を背負って診療を続けていました。経営面でも「地域に受け入れられるだろうか」という不安を抱えながらのスタートでした。
—その苦難をどのように乗り越え、現在に至るのでしょうか。
地域の患者さんに向き合い、愚直に診療を続けてきたことで、7年が経過した現在では認知度も高まり、信頼していただける地域の中核クリニックへと成長できたと感じています。また今後は、高齢化社会に対して整形外科領域のサポート体制もさらに強化していきたいと考えています。
—先生が診療を行っていく中で、最も嬉しく感じられるのはどのような瞬間ですか。
やはり患者さんから感謝のお言葉をいただいた瞬間です。一般的なクリニックでは発見が難しいような初期の疾患をCT画像から早期に見つけ出し、迅速に大規模病院へ連携して命や健康を守れた時は、医師として本当に大きなやりがいを感じます。
—集患や地域の方々への情報発信において、意識されている取り組みを教えてください。
1つはLINEをはじめとしたSNSの活用です。チャットボットを導入しながら運用しており、現在では約8,000人もの方にご登録いただいています。感染症の流行時期やワクチン、夏の健康対策などの情報をタイムリーにお届けし、啓発活動と効果的な集患に繋げています。
—新たなアプローチとして大型の「デジタルサイネージ」も導入されたそうですね。
はい。LINEなどの囲い込み施策だけでなく、まだ当院を知らない方々へリーチするために設置しました。昨年韓国へ行った際、街中で大きなLEDデジタルサイネージが効果的に活用されているのを見て着想を得たものです。通りを歩く多くの方々に直接情報をお届けできる大きな強みになっています。
—デジタルサイネージは地域コミュニティとの繋がりにも一役買っているのでしょうか。
そうですね。診療案内だけでなく、根津神社の祭礼に合わせたメッセージを掲出したところ、地域の方々から「粋なはからいだ」とお声をいただきました。今後は地元の小学校のお子さんたちが描いた絵画作品を映し出すなど、地域とより深く繋がるツールとしても活用していきたいです。
—組織づくりで大切にされている理念は何ですか?
「チームワーク」です。スタッフが資格取得などでスキルアップし、仕事に繋げていけるよう丁寧な教育を意識しています。新しく展開する分院のクリニックでも、同じ理念を共有できる仲間を集めたいです。
—似鳥先生ご自身のこれからの「夢」や将来のビジョンをお聞かせください。
現状にとどまることなく、時代のニーズに合わせて役割を進化させる「フロンティアスピリット」を持ち続けることです。当院をはじめとする複数の拠点がシームレスに連携し、地域の方々がスムーズに最適な医療を受けられる体制を作り上げていくことが私の目標です。
—最後に、これから開業を目指されている若い医師の方々へアドバイスをお願いします。
地域の中に同じような競合があっても諦める必要はありません。自分の頭で考え、他とは違う自分の色や強みを出すことで勝てる部分があります。勇気を持って一歩を踏み出してほしいと思います。
Profile
院長 似鳥 純一
医療法人社団IBUKI 理事長 / 似鳥クリニック 院長 1990年芝中学・芝高校卒業。1997年東京医科大学医学部卒業後、同大学病院外科学第一講座に入局。上尾中央総合病院外科、国立がんセンター東病院呼吸器外科、横浜市立市民病院呼吸器外科、国立がんセンター中央病院肺外科、東京医科大学八王子医療センター胸部外科を経て、2010年米国Memorial Sloan-Kettering Cancer Centerへ留学。帰国後、東京大学医学部附属病院呼吸器外科、東京都健康長寿医療センター呼吸器外科部長を歴任。2019年に「似鳥クリニック」を開院し院長に就任。2024年に医療法人社団IBUKIを設立し理事長に就任。根津小学校校医。
会社情報
医院名
似鳥クリニック
設立
2019年10月