Interviewインタビュー

「目に見える結果で患者さんの笑顔を引き出す」大学病院の豊かな経験を活かした、良心的な皮膚科診療を。

佃リバーシティ皮膚科

院長 谷戸 克己

東京都中央区、高層マンションが立ち並ぶ穏やかなエリアに位置する「佃リバーシティ皮膚科」。院長の谷戸 克己先生は、東京慈恵会医科大学附属病院などで長年研鑽を積み、海外留学の経験も持つ皮膚科のスペシャリストです。2015年の開業以来、一貫して「患者さんの不利益になることはしない」という誠実な診療理念を掲げ、地域の幅広い年代の方々から厚い信頼を寄せられています。今回は谷戸院長に、医師を志した原体験から、遺伝性疾患の専門医としての歩み、地域医療にかける想いや今後のビジョンまでお話を伺いました。

「患者さんの不利益になることはしない」誠実な保険診療を軸に地域医療に貢献する–佃リバーシティ皮膚科 谷戸 克己院長 インタビュー

医師を志した原点と、専門分野の探求

さっそくですが、谷戸先生が医師を志したきっかけからお聞かせいただけますか?

私が医師になった原点は、幼少期の経験にあります。私は生後2-3か月で「川崎病」という子供の病気にかかり小児病院に入院したのですが、同じ6人部屋に入院していた子供は私以外全員が亡くなったそうで、両親からは「お前はお医者さんに命を助けてもらったんだから、将来は人の役に立つ仕事をしなさい」とずっと言われて育ちました。両親からのその言葉が心のどこかにずっと残っていて、進路を考える時期に自然と医学の道を志すようになりました。

数ある診療科の中で、なぜ皮膚科を選ばれたのでしょうか?

皮膚科の一番の特徴は「結果が目に見えてわかること」です。内科などの病気は検査結果をみないと改善したのかわからないことも多いですが、皮膚のトラブルは患者さんご自身でも目で見て確認できますよね。綺麗に治っていく過程を一緒に共有できる点に惹かれました。また、小さなお子さんからご高齢の方まで、老若男女問わず全身を診ることができるというのも、皮膚科を選んだ大きな理由の一つです。

長年、大学病院でご活躍されていましたが、特に専門とされていた領域について教えてください。

私の専門は「レックリングハウゼン病(神経線維腫症1型)」という、遺伝性の病気です。体にカフェオレのような色をした茶色いアザ(カフェ・オ・レ斑)が複数できたり、皮膚や神経に腫瘍ができたりする疾患です。大学病院ではこの病気の専門外来を担当し、多くの患者さんを診てきました。

海外への留学経験もおありですね。

はい。アメリカのユタ大学へ留学し、小児科遺伝医学分野で研究を深めました。遺伝の病気というのは根本的な治療が難しいことも多いのですが、少しでも患者さんの力になれないかと学んできました。開業した現在でも、こうした専門的な知識や多角的な視点は、日々の診療の大きなベースとして活きていると感じます。

大学病院での葛藤から、地域に根ざした開業医へ

長年勤められた大学病院を退局し、ご自身で開業を決意された経緯を教えてください。

大学病院にはトータルで20年ほど勤務し、非常に多くの経験を積ませていただきました。ただ、役職が上がるにつれて、本来の診療業務以外の負担が大きくなっていったんです。後進の育成や教育はもちろん大切ですが、自分の専門外の分野、例えば英語の専門文献の読み込みや若手のリサーチのサポートなども行わなければならず、徐々にそれがプレッシャーになっていきました。私はより純粋に「目の前の患者さんと向き合う診療」を続けたいと考え、開業の道を選びました。

大学病院と開業医で、診療における違いは感じられますか?

実は、大掛かりな手術などを除けば、大学病院でやっていたこととほぼ同じレベルの診療を地域の方々に提供できるんです。患者さんにとっては、わざわざ遠くの大きな病院へ行かなくても、身近なクリニックで質の高い専門的な医療を受けられるというメリットがあります。そうした環境を提供できるのは、開業医ならではの魅力ですね。

開業されてから、クリニックの運営で一番苦労されたことは何でしょうか?

一番苦労したのは、やはりスタッフの採用と教育、いわゆる人事面ですね。これは多くの開業医の先生が直面する課題だと思いますが、当院も例外ではありませんでした。実は、開業当時のオープニングスタッフは現在誰も残っていないんです。

現在のスタッフの皆さんの体制はいかがですか?

今いるスタッフは、短いひとで4年、長いひとは9年以上一緒に働いてくれているベテランばかりです。私の方針やクリニックのやり方を深く理解し、献身的に支えてくれているので、本当にありがたいですね。医療はチームワークですから、彼女たちのおかげで今はとても安定して診療に集中できています。

患者さんの笑顔を引き出す皮膚科医のやりがい

佃というエリアで開業されて、どのような患者さんが多く来院されますか?

このエリアはファミリー層も多く、小さなお子さんからご高齢の方まで、本当に幅広い世代の患者さんがいらっしゃいます。お孫さん、親御さん、おじいちゃんおばあちゃんと、ご家族三世代で通ってくださる方も珍しくありません。地域の方々の健康を包括的にサポートできる環境に、大きなやりがいを感じています。

日々の診療の中で「医師をやっていてよかった」と感じる嬉しい瞬間はどんな時でしょうか?

やはり、患者さんが良くなったことを実感して「先生、よくなりました!ありがとう」と笑顔で喜んでくださる瞬間が一番嬉しいです。先ほどもお話ししたように、皮膚科は治療の成果が目に見えてわかります。アトピー性皮膚炎やひどいニキビで悩んでいた方が、見違えるように綺麗になっていく姿を見ると、医師としての責任と喜びを強く感じます。

患者さんと接する際、特に心がけていることはありますか?

まずは患者さんのお話をしっかりと聞き、悩みに寄り添うことです。そして、治療の選択肢や経過をわかりやすく説明し、納得いただいた上で治療を進めるようにしています。良くも悪くも結果が目に見える分、患者さんと同じ目線で症状の変化を確認し合い、一緒に治していくという姿勢を大切にしています。

誠実な診療理念と、地域の町医者としての展望

先生が大切にされている「診療理念」についてお聞かせください。

私の根底にある理念は、「患者さんの不利益になることはしない」ということです。医師として、患者さんに本当に必要な医療を、良心的に提供したいと常に考えています。利益ばかりを追求するような経営方針は、私の目指す医療ではありません。

保険診療と自費診療のバランスについては、どのようにお考えですか?

当院はあくまで保険診療がメインです。皮膚の病気やトラブルの大半は、保険診療の範囲内でしっかりと治すことができます。ただ、保険診療だけではどうしてもカバーしきれないお悩み、例えばニキビ跡をさらに綺麗にしたい、薄毛が気になる、といったご要望に対しては、自費診療を提案してカバーするようにしています。

美容目的の治療に関して、先生のスタンスを教えてください。

患者さんの希望にお応えするために、シミ取りのレーザーやフォトフェイシャルといった機器は導入しており、実際に喜んでいただいています。しかし、私は無理に自費診療を勧めるようなことは一切しません。また、不自然になるような過度な美容医療には個人的に賛成できない部分もあるため、本当に価値があると思える安全な治療のみを厳選して提供しています。

最後に、今後のクリニックの展望をお聞かせください。

基本的には現在の「誠実な保険診療メイン」というスタイルを大切に守り続けていきたいと考えています。その上で、保険では対応できないけれどニーズが高い分野に対して、患者さんの不利益にならない範囲で少しずつ自費診療の幅を広げていけたらと思っています。これからも、地域の皆さんが皮膚のことで困った時に、真っ先に頼っていただける「良心的で信頼できる身近な町医者」であり続けたいですね。

Profile

院長 谷戸 克己

1993年に東京慈恵会医科大学医学部を卒業後、同大学附属病院にて皮膚科研修医としてキャリアをスタート。その後、町田市民病院の皮膚科医長を経て、2000年には米国ユタ大学小児科遺伝医学分野へ留学。帰国後は、東京慈恵会医科大学附属病院などで皮膚科診療医長兼病棟長などの要職を歴任され、後進の育成や専門的な皮膚疾患の治療に尽力されました。大学病院で培った高度な専門知識と経験を地域医療に還元すべく、2015年8月に「佃リバーシティ皮膚科」を開業。また、2016年5月からは東京慈恵会医科大学の非常勤講師も務められています。

会社情報

医院名

佃リバーシティ皮膚科

設立

2015年