Interviewインタビュー

「医療を民主化し、誰もが納得して生きられる社会へ」AFRODE CLINIC 院長・道下将太郎先生が目指す、寄り添いと予防医療

AFRODE CLINIC

院長 道下 将太郎

「AFRODE CLINIC」の院長・道下将太郎先生は、脳神経外科医としての多忙な臨床経験を経て、病気になる前の「予防医療」の重要性とその普及に情熱を注いでいます。単に命を救うだけでなく、人々が自分らしく「納得して生きる」ための医療を追求し続ける道下先生。なぜ予防医療の民主化を目指すのか、その根底にある独自の医療哲学と未来へのビジョンについて、じっくりとお話を伺いました。

医療の限界を超え、予防医療の民主化を目指す。AFRODE CLINIC 院長・道下将太郎先生が語る「自分らしい納得の人生」への導き

医師を志したきっかけ

まず始めに、道下先生が医師を志されたきっかけについて教えていただけますか?

元々祖父が医師だったこともあり、幼い頃から「医者」という存在は身近なものでした。人が悩んでいることに寄り添い、直接感謝される素晴らしい仕事だなと感じていたのが原点ですね。

学生時代から、医療に対してどのようなお考えを持たれていたのでしょうか?

大学時代から、自分は論理的な思考だけでなく、クリエイティブやアート、人の感情の動きといったものに強く惹かれる部分がありました。言葉やデータだけでは割り切れない「人間らしさ」にどう医療で応えていくか、若い頃から模索していたように思います。

その後、脳神経外科医として臨床の最前線に進まれたわけですね。

はい。脳神経外科では緊張感のある高度な手術や救急対応を数多く経験させていただき、命を繋ぎ止めるという意味では非常に大きなやりがいを感じていました。非常に濃密で貴重な臨床経験を積むことができたと思っています。

予防医療の民主化

最前線の医療現場を経験された後、予防医療へ目を向けるようになったきっかけは何だったのでしょうか?

現場でどれだけ命を救えても、「生きてはいるけれど、自分らしく幸せに暮らせているか」となると、また別の壁にぶつかります。病気になってから治す従来の医療だけでは、どうしても救えない領域や限界があると感じたんです。

具体的にはどのような限界を感じたのですか?

救急や手術の現場では、1人の患者様に割ける時間も限られますし、自分が直接手を差し伸べられる人数にも物理的な限界があります。医療の力だけではカバーしきれない歯痒さを常に感じていました。

そこから「予防医療の民主化」という構想へつながっていくわけですね。

まさにそうです。病気になる前に正しい健康知識やヘルスケアの手段を一人ひとりが手に入れられる状態、つまり「予防医療の民主化」を実現すべきだと確信しました。誰もが自分自身で健康を選択・管理できるようになれば、より多くの人の人生を根本から豊かにできると考えたんです。

「家族」のような仲間と目指す理想の診療

クリニックの運営や組織づくりにおいて、道下先生が大切にされているポリシーを教えてください。

当院では、スタッフや社員のことを「血の繋がっていない家族」のように捉えています。上から感情的に指示を出して抑えつけるのではなく、一人ひとりが自分の人生設計に納得感を持って働ける環境を整えることを最優先にしています。

チームとしての一体感を非常に重視されているのですね。

個人の小さな舟で自由に進むのも良いですが、信頼できる仲間と大きな船に乗り、力を合わせて遠くの綺麗な景色を見に行く方が大きな感動があります。全員が同じ方向を向いて熱量を持って取り組めていることが、当院の大きな強みです。

患者様に対する接し方や、ホスピタリティ面で意識されていることは何ですか?

患者様が求めているのは、作業のような診療ではなく、自分にしっかり向き合ってくれる「納得感」のある医療です。今日一日を振り返ったときに「良い一日だった」と思える積み重ねが、人生全体の納得感に繋がります。だからこそ、診療でもカウンセリングでも、その方のライフスタイルや思いに徹底的に寄り添うことを心掛けています。

未来へのメッセージ

開業を検討する中で、周囲からの反対や経営への不安を抱える医師も多いと思います。道下先生ご自身はいかがでしたか?

新しいスタイルでの開業や事業の立ち上げ時は、誰からも賛同を得られなかったり、従来の医局や先端医療の現場から「そんなやり方は違う」と厳しい言葉をかけられたりもしました。経営面の苦労も当然あります。

そうした困難や不安を乗り越えるために、何が一番の原動力になったのでしょうか?

「現場で感じた医療の課題を解決したい」という強い原体験とビジョンです。私自身、臨床現場で既存の医療では救いきれなかった患者様の姿や景色が、今でも鮮明に目に焼き付いています。「自分がやらなければ同じ思いをする人が増えてしまう」という強い覚悟があったからこそ、不安に負けずに進むことができました。

最後に、これから開業医を目指す先生方へ向けたメッセージをお願いいたします。

既存のシステムや枠組みにとらわれず、「自分自身がどんな価値を提供したいのか」「どのような医療で患者様に納得感を届けたいのか」という軸を明確に持つことが大切です。信念を持って一歩を踏み出せば、最初は孤立しているように思えても、必ずその思いに共感してくれるスタッフや患者様が集まってきます。ぜひ自分自身の理念を信じて、これからの新しい医療を切り拓いていってください。

Profile

院長 道下 将太郎

AFRODE CLINIC 院長 / 株式会社Re.habilitation 創業者 2015年に東京慈恵会医科大学を卒業後、2017年より同大学附属病院の脳神経外科医局に所属し、数多くの高度な手術や臨床経験を積む。現場で直面した既存医療の限界や、病気になる前の予防の重要性を痛感し、2019年に株式会社Re.habilitationを創業。医療の知識やヘルスケアをより身近にする取り組みを開始する。2021年に大学病院を退局し、同年「AFRODE CLINIC」の監修・院長に就任。脳神経外科医としての知見を生かしつつ、「予防医療の民主化」と患者一人ひとりの「納得感」に寄り添う新しい医療を提案している。

会社情報

医院名

AFRODE CLINIC

設立

2021年